「万博EVバスの墓場」補助金40億円投入も放置…なぜ採用?「中国では販売できない安全性」「バスの形をして走ればいいレベル」ジャーナリストが解説

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 加藤氏は“墓場”にあるEVバスの現状について、「全部で150台だが、取材時は135台程度あった。残りは、自動運転の実証実験に使えるかどうかの最終点検と、5000キロや2万キロのテストをしている。今先行して6台が点検中だが、その間にもいろいろな欠陥が見つかっている」と説明する。

 具体的には「自動運転の実証実験で使う予定のウィズダムの小型で、2月半ばにテストコースで試乗している時、ラテラルロッドという重要な部品が折れた。普通は折れるようなテストコースでも、折れやすい部品でもなく、結構大変なリコールレベルの不具合だ。同じ型の部品を使っているバスは全国で20台あるが、対象となるバス会社に対してだけ“緊急点検のお願い”という通達を出している。とにかく不具合がたくさんあるので、絶対に使ってはいけない」という。

 加藤氏によると、「遅くとも2020年11月にはウィズダムのバスを万博に入れると決まっていたという情報もある」として、「なぜそこになったのかには不思議なところがたくさんあるが、博覧会協会としても、万博なので日本の最新のEV技術を世界にアピールしたい思いがあり、国産にしたかったのだろう」と推測する。

 競合と比較して「BYDという日本でも非常に人気があるEVがあるが、2015年から日本の路線バスへの導入実績があり、信頼もある世界トップメーカーだ。ここのバスで決まっていたが、大阪シティバスがBYDに決定して、親会社である大阪メトロに『BYDで大阪万博をやりたい』と稟議を出すと却下され、EVモーターズ・ジャパンのEVバスも検討して欲しいと言われた。そこからBYDを使う話は一切なくなり、もうEVモーターズ・ジャパンに決まってしまった」と内実を明かす。

 選定理由としては「日本で組み立てるということが一番だ。全然日本製じゃない、国産でも何でもない。今まで1台も日本の工場では組み立てられていない。国産、国産と言いながら、言い方は悪いがウソをついて、大臣も国交省も大阪メトロもみんな騙されたと言ってもいいのではないか。国産だというので西村大臣も積極的に導入を進めたと自ら書かれているから。そういう経緯があってこのバスに決まった」とする。

「中国では販売できない安全性」ジャーナリストが指摘
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