どのような会社なのか。「北九州市若松区にある新しい会社で、非常に立派な100億円かけた工場や本社がある。実際は国産ではなく中国の3つの会社に製造を委託していた。これがまだ安ければいいが、決して安いバスではない。しかし非常に安いコストで作らせて、“ギリギリバスの形をして走れればいい”というレベルだ」。
こうして製造されたバスは「中国では販売ができない。中国で販売するためのCCC認証という安全認証も取っていない。中国当局から輸出用だったら製造していいと許可が出ている。だから輸出用しか認められない。そういうバスが日本に入ってきて、高い値段で売られている。なぜ高いかというと、値段を高くすると補助金が高くなるから。本当にめちゃくちゃだ。ギリギリのコストで作らせて、日本では補助金目当てで高い値段で売る、そして、わずか2年間で300台という異常な数になった」という。
その結果、「ありとあらゆる考えられないトラブルがたくさん出ている。例えば走行中にブレーキチャンバーというブレーキの部品が一式組み立ったものがあるが、それが脱落するとか那覇バスや伊予鉄で実際にあった。原因は溶接不足で、この溶接も中国の工場でやっている。そう言った部品や、モーターフランジ、サスペンションナックルなど、人間で言うと足首の骨が折れるような、そういう大事な部品が走行中に破断して落ちる。それからインバーターから出火する。ブレーキホースもたくさんトラブルが出ている。あとは電気自動車特有の回生ブレーキというものがあり、ガソリン車で言うとエンジンブレーキのようなものだが、これも調子が悪いものがたくさんある。これをオフにしているとフットブレーキが効かなくなり、暴走するトラブルもたくさん出ている。これは絶対に危ない。大阪メトロは使わない決断、考え方としてはそちらに行っていると思うが、大阪府民を守る、安全を第一に考えていると思う。こんな危険なバスは絶対に使ってはダメだ」と忠告する。
また、「実は東京都内で人身事故が起こっていた」とも明かす。「しかも全然報道されていない。先日の東京都議会でも質疑があったが、都内のコミュニティバスで、ブレーキが効かずに暴走してしまった。必死で止めて、車に衝突する寸前に何とか止まったが、急ブレーキの衝撃で乗客が座席から投げ出されて、3カ月の重傷を負ってしまった。国交省に確認すると、把握して調査中だとのことだった」。
今後については「この会社は、3月27日に定時株主総会を予定していたが、開けなくなっている。会社自体の存続が危うい状況で、一体300台以上のバスをどう保証するのか。まだ現在も新たに導入を検討している自治体もある。信じられないが、それがなぜかという理由もだんだんわかってきてはいる。不具合が非常に多く、しかもそれを隠そうとしているような会社だ。監督するところは国交省なのだろうが、人命第一で。公共交通で乗る人はバスを選べない。EVモーターズ・ジャパンのバスだから乗らないというわけにはいかない。とにかく全部使用停止にして、本当に重要な部分を点検してほしい」と願う。
車検はどうなのか。「日本の保安基準を満たして、ナンバーが付く。その審査は国交省の自動車整備課かNALTEC(自動車技術総合機構)が行うが、非常に厳しいと言われていた審査だが、当時の安全認証をやった方々にたくさん取材をしているが、一言で言うとかなり適当にやっている。国交省にも取材したが、全部並行輸入で入っている。そもそも公共交通のバスが並行輸入で、しかも一台一台の審査で300台以上が入ってくるというところがちょっと不思議。UN Rという国連が認証したテストレポートが必要だが、これにも安全性を満たしていない項目もある。それをなぜか国交省が認めたのは、当時万博バスとして内定していたからだ」。
このような背景から、「万博で採用されるバスだから審査が間に合わなければ大変なことになるという空気や、国交省も経産省も日本で組み立てるバスだという認識があったので、浮かれていたというと変だが、今は中国から輸入しているがやがて国産になる、そういうムードの中で審査が緩くなったのではないか」と予想する。
純粋な「日本製」のEVバスは難しいのだろうか。「いすゞが2024年5月に『エルガEV』という電気バスを発売した。当初はいすゞや日野自動車に『万博に出せないか』と打診もあったが、いすゞは『100台以上出すのは無理』と断った。何とか間に合って万博では29台使われ、期待はされていたが、とても真面目にしっかり作ってはいるものの実用面で使い勝手があまり良くないという評判で、航続距離も非常に短い。今改良されていると聞いているので、これから期待したい」。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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