■有名漫画家の協力と“島おこし”への思い
『Dr.コトー診療所』の作者・山田貴敏さん。島の壁画を描くために、原画を提供した一人だ。山田さんと長谷部理さんは、東日本大震災のマンガを通じた被災地支援がきっかけで親交が深まった。
山田さんは「(最初の印象は)ちょっと怖いおじさんかなって(笑)長谷部さんがすごいのは諦めないこと。長谷部さんが島おこしをやりたいんだということでマンガ島にしたいって話を聞いて、いくらでも協力できるって話をして。これ使ってくださいって感じで」と話す。
『Dr.コトー診療所』を書くための取材で、若者が島を離れていく現実を目の当たりした山田さん。「マンガで島に人を呼び込みたい」という思いに共感し、第一作目となる壁画に原画を無償で提供した。山田さんは仲間の漫画家にも無償提供の協力を呼びかけ、今や作品は40以上。作家自ら島に絵を提供したいと、声が上がるほど になった。
壁画がきっかけで、島への観光客は13年前と比べておよそ5倍(1カ月 約1000人)に急増した。
変わっていく島の風景。住民の思いはどうなのか。「にぎやかさを取り戻すって地方はもうダメだろう」「何ができるか分からんけど、体力的には無理やし」「僕ら島の人間は黙って見ているしかない」といった声があがった。
おさむさんは「どこに行っても同じことを言うのは、『過疎化はしょうがない』って。何とかしようという人がいない。これはこの島に限らず全部そうだったから。違う水が入ってくれば少しは色も変わると思う。島の人が本当に真剣に考えれば、絶対何かできるとは思う」と力強く語る。
マンガを使った島おこしについて、島の壁画に原画を提供した山田さんは「本音を言うと半信半疑…。マンガで島おこしって言っても、島が盛り上がるのかなと思っていたけど。ただ、長谷部さんの発想はもっと上をいっていて、学校作りたいとか」と振り返る。
「漫画学校」開校への思いと迫る時間
