「家計負担は年3万円増も…」ナフサ供給不足で家計ピンチ?エコノミストが “目詰まり”のメカニズム解説「洗剤・シャンプー類は10〜15%値上げ」

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■川上には量があっても川下へ届かない「目詰まり」の正体

野村総合研究所エグゼクティブエコノミストの木内登英氏
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 イラン情勢の影響による石油製品の供給環境の悪化を受け、TOTOがユニットバスなどの新規受注を一時停止する事態となった。これに対し、高市総理は次のように述べている。

「住宅設備メーカーのユニットバスについて、原材料不足を理由に受注を控える動きがありましたが、目詰まりの原因を特定し、赤川大臣からサプライチェーン各層へ同様の働きかけを行った結果、新規受注再開が発表されている」

 4月20日から順次新規の受注が段階的に再開されたものの、住宅設備大手までも受注停止に追い込まれた「目詰まり」とは一体何なのだろうか。木内氏は次のように解説する。

「今起こっている目詰まりは、ナフサの総量はそれなりに確保してされているとはいえ、企業ごとに使っているナフサの種類が様々。そうすると、それ(確保しているナフサ)を使って原材料や製品を作れなくなる。川上には量があるけど、川下になると急に細くなり物が不足するなどが起こる。従来、中東から輸入していたナフサをアメリカから輸入しても種類が違うとなるので、供給不足への懸念が解消されないことが起こる」

 さらに、ナフサの目詰まりの問題には、種類だけでなく価格面での要因もあるという。

「(ナフサの)価格が2倍にくらいになっているので、ナフサからエチレンなどを作って売る時に、価格転嫁ができなければ赤字になってしまうから、やっぱり減産をすることになる。川上で量を確保しても、供給不足に懸念があるとか、価格が大幅に上がっているとか、必要なナフサとはタイプが違うという問題があると、川下にいくほど供給が細ってしまう。こういうことを今の目詰まりと呼んでいる」

 この見解を受けて、ニクヨ氏は次のように見解を述べた。「中間業者や川下のところでも、こういった状況が長引いた時に在庫を抱えておきたいという心理も働くと思う。そうすると、いつもより余計に発注しておこうとなり、足りなくなることが起こり得ると思う。これは米などでも同じようなことが起きていたので、工業製品でも起こるのだろう」。

「そこに加えて価格が上昇していて、買えないというところがあって、そこで買わないで止まってしまうことも起こるのではないか」

 また、赤沢経産大臣は4月17日に「経産省、あるいは各省に声を届けていただければ数日以内には目詰まりは解消する。その見込みが立つことになっている」と話しているが、日本全国の現場にどこまで対応が追いつくかという懸念もある。

 これにニクヨ氏も「マンパワー的に省庁が対応していて足りるのかは、ちょっと疑問に思う」と語った。

家計負担は年間約3万5000円増の試算も…「ピンチはチェンジ」経済安全保障への視点
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