「家計負担は年3万円増も…」ナフサ供給不足で家計ピンチ?エコノミストが “目詰まり”のメカニズム解説「洗剤・シャンプー類は10〜15%値上げ」

わたしとニュース
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■家計負担は年間約3万5000円増の試算も…「ピンチはチェンジ」経済安全保障への視点

野村総合研究所エグゼクティブエコノミストの木内登英氏の見解
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 ナフサの問題が続くと、我々の生活にも影響が出る恐れがある。木内氏は「ナフサ不足や価格上昇が続けば、家計負担が増えていくだろう」と懸念を示す。

「おそらく原油関連の製品は価格転嫁されやすい。航空燃料が上がった分、航空運賃にサーチャージで上げると慣例でできる。今発表されているところでは、4〜5月にかけて洗剤・シャンプー類は10〜15%値上げ、(日用品で)家計の年間負担額は2万2500円〜3万5100円になる計算。石油関連は企業の収益で調整されるよりもどんどん価格転嫁が進んで、最終的にそれを買う人の負担になってくるので景気を悪くしやすい特徴がある」

 これを受けてニクヨ氏は次のように見解を示した。

「価格が上がって(消費を)抑えてしまうのはしょうがない。今回のナフサの価格上昇で私たちは何を考えればいいのかに視点を当てていくべきだと思っていて、今まで経済安全保障という観点から石油製品を偏った国に依存してきたツケを今支払わされている。なおかつ企業側もいろいろな性質のナフサを加工できる施設を作ってこなかった。ここは大きく反省して、いろいろな調達先から製品を作れる施設を作っていくべきだと思う。また、忘れていたかもしれないけど、リサイクルや資源を有効活用する方向に目を向けるといいのではないか。そのきっかけになればいいと思う」

「緊縮もあって一番経済効率が良かったから、どうしても一つの依存先に偏ってしまったが、そうではなくて、これからは経済安全保障という観点で物事を考えて、多少の値上がりも消費者の方も覚悟しないといけない」

 また、政府の「確保している」という声と現場の温度差もある中で、ホルムズ海峡の封鎖など厳しい状況が続くのであれば、政府の正直な対応も求められる。

「『ピンチはチェンジ』という言葉を私は使っている。ピンチは何か変わらなければいけないきっかけ。変わらなければいけないことがあるからピンチを迎えたことだと思うので、これをきっかけに、省エネやリサイクル、それから経済安全保障という観点でやっていく学びに変えていきたい」(ニクヨ氏、以下同)

「チャンスだとは思えない。チャンスまではいかないけど、私たちも何か変わらなければいけない。これは政府も発信してもいいのではないか」

 さらに、この問題を踏まえ「国会や政党も対策をきちんと政策に反映してほしい」と締め括った。

(『わたしとニュース』より)

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