元ブラジル代表DFのカフー氏は、飛躍が止まらない23歳に自身の面影を見ているようだ。
現在51歳のカフー氏は、右SBとしてローマやミランなどで活躍。両クラブでスクデットを獲得したほか、後者では2006-07シーズンにチャンピオンズ・リーグ制覇も果たした。ブラジル代表としても歴代1位の142キャップを誇り、1994年のアメリカ大会、2002年の日韓大会と二度のワールドカップ優勝にも貢献している。
そんなスーパーレジェンドが、「ここ数年の彼の進歩は素晴らしく、間違いなく世界最高の右サイドバックの1人だ」と激賞したのが、リバプールのトレント・アレクサンダー=アーノルドだ。
右足での正確無比なキックを武器に、今シーズンにここまで19アシストをマークと、4冠を目指すチームで欠かせぬ存在となっているイングランド代表DFを、こう評している。英公共放送『BBC』が5月21日付けで伝えた。
「彼は若く、強く、年齢を考えると非常に成長している。経験も豊富で、私と似ているところがたくさんある。我々はともに攻撃への意志と責任感を持ち、前に出て、シュートやクロスを入れる大胆さを持っているからね。彼がピッチ上で行なう斜めの動きも、私が選手時代にやっていたプレーに似ている」
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カフー氏は、そのアレクサンダー=アーノルドを擁するイングランド代表にも言及。「私はイングランドに注目している。ガレス・サウスゲイト監督の下、とても良い進化を遂げているね」と期待を込めている。
「ポルトガルと並んで、イングランドはここ数年、ピッチ上で最も進化したチームだと思う。所属クラブで非常に高いレベルのパフォーマンスを発揮している選手を擁し、非常に強力だ。イングランドの選手たちがグループとして監督の言うことを聞けば、勝つチャンスはより高くなる」
一方、母国の後輩たちには「ブラジルは出場する全ての大会で、優勝しなければならないというプレッシャーがある」と理解を示しつつも、4大会W杯制覇から遠ざかるなか「そろそろ優勝してもいい頃。ワールドカップで優勝できなければ失敗であることは明らかだ」と、発破をかけている。
「私たちは皆、自分たちがそれを成し遂げられるという期待と希望を持っている。1番大事なことは、良いワールドカップにすること、競争力をつけること、それから最終的な結果は誰にも予測できないことだ」
果たして、ネイマールらを擁すセレソンは、カタールW杯で戴冠を果たせるか。ちなみに、ブラジルとカフー氏が注目するイングランドが揃ってグループステージを首位で突破した場合、顔を合わせるのは決勝となる。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部