6日にブラジル代表と対戦する

快勝となった2日のパラグアイ戦。相手の強度の低さもあったが、日本が随所に圧倒しており、4ゴールでの勝利となった。南野拓実や冨安健洋、伊東純也ら不在でこの出来であり、期待できる日本代表になっている。

4点と大量得点での勝利となったわけだが、目立ったのは鎌田大地の活躍だ。

フランクフルトではELを制し、森保ジャパンに合流した鎌田。日本代表ではここ最近それほど活躍できておらず、アジア最終予選では招集外になることもあったが、このパラグアイ戦では攻撃のキーマンとして躍動。得点を決め勝利に貢献している。

日本の攻撃を活性化させたのは鎌田のキープ力だ。敵陣のフリーな位置でボールを受けるのが上手く、細かい足技で相手のプレッシングをいなすことを得意としており、味方が前線に上がる時間を作ることができる。この強みは代表でも唯一無二であり、鎌田のキープ力にたまらず相手がファウルしてしまい高い位置でフリーキックを獲得する場面もあった。

6日に開催されるブラジル戦でもこのキープ力は武器になる。ブラジル代表は2日に韓国代表と対戦しており、5-1と圧勝している。このゲームでは5ゴールを奪った攻撃力が光ったが、守備では相手のビルドアップに対して積極的にプレッシングを仕掛けており韓国の攻撃の組み立てを封じている。攻撃ばかりにスポットライトがあたりがちだが、守備の戦術もしっかりしており、日本代表もこのハイプレスを受けることになる。

そこで鎌田のキープ力が必要になる。ハイプレスは有効な手段として知られているが、より前に意識が向くため後方にスペースが生まれる。鎌田が上手く後方からのパスを収められればそのスペースを活用することは可能で、日本には浅野拓磨や伊東などスペースを使った攻撃を得意とするスピードスターが多い。ブラジルはチアゴ・シウバやカゼミロといった守備職人とされる選手は多いが、相手のハイプレスを上手くかわしてスピードを武器とする韋駄天らを生かした攻撃でゴールを目指したい。

FIFAランキング現1位でワールドカップ・カタール大会でも優勝候補の一角とされるブラジル代表と対戦する機会を得た日本代表。6月の計4試合のテストゲームで最もレベルの高い相手であり、日本の攻守がどこまで通用するのか楽しみだ。