吉田とコンビを組んだ板倉

6日に国立競技場で行われた日本対ブラジルの一戦は0-1と日本の敗戦に終わった。それでも大量失点を防いでおり、日本の堅守がブラジルにも通用することを証明している。

ブラジル戦で評価を高めたのはDF板倉滉だ。今季はシャルケで活躍した選手で、日本代表ではアジア最終予選の終盤から起用され始めた。序列はどんどん上がっており、冨安健洋が不在であればファーストチョイスは板倉になる。

そんな板倉はブラジル戦では吉田麻也とコンビを組んだ。自慢のビルドアップからパス出しをする機会は少なかったが、守備面では素晴らしい強度の高さを見せた。出足の早い守備で相手をつぶし、次のシーンではボックス内で壁となりシュートブロックを成功させている。冨安が万全の状態になればポジションが危ういのはベテランの吉田麻也かもしれない。そう思わせるほどに安定感のあるブラジル戦であった。

ブラジル戦での活躍は板倉の今後の去就に影響を及ぼすことになるだろう。日本代表DFは今季マンチェスター・シティからローンでシャルケに加わっており、シャルケは財政面での難しさもあって完全移籍での買い取りをしないことを発表している。そうなるとシティに戻ることになるがシティ側は売却を希望しており、候補としてはフランクフルトやフライブルク、ボルシアMGのようなドイツ勢に加え、古橋亨梧をはじめ多くの日本人プレイヤーが在籍しているセルティックも獲得に興味を示していると報じられている。これだけでも素晴らしいことだが、ブラジル代表相手にここまで堂々としたパフォーマンスをしたとなれば他クラブも板倉に興味を示すはずだ。

ブラジル戦でのパフォーマンスを見ると保有元のシティでも戦力として数えられるのではとも考えてしまうほど出来の良かった板倉。SNS上では「シティでも普通に通用する」「プレミアでもやれる」と絶賛の声が多かった。シティで来季プレイする可能性は低いといえるが、期待感は大きく今後の板倉に注目だ。