日本代表GK権田修一(清水エスパルス)が7日、メディア対応を行なった。

 日本代表は6日に行われたキリンチャレンジカップ2022でブラジル代表と対戦し、0-1で敗れた。この試合でスタメン出場を果たした権田は、ブラジルの猛攻に対し好セーブを連発。77分にネイマールにPKを決められるも、強豪ブラジルを最小失点に抑え、存在感を示した。

 試合から一夜明けて権田は、「強豪国と対戦するということで、ワールドカップ、特に初戦のドイツ戦をイメージして試合に臨んだというところでは、初戦を終えて勝ち点『0』だったというのが全てなのかなと思います」と試合を振り返り、ワールドカップ本番を見据えた上での感想を以下のように語った。

「カタールワールドカップに出て全試合0-1で終わって『強豪国相手に善戦しました』で日本サッカーが発展するならそれでもいいかもしれないですが、ベスト16を突破することを目標と考えたら、勝ち点『1』も取れないで初戦を終えたという状況なので、そこを一番見るべきだと思います」

 結果は1点差だったものの、シュート本数やチャンスの数では圧倒され、改めて強豪国とのレベル差を見せつけられた日本代表。強豪国との差を縮めるために何が必要かを問われた権田は、「サッカーはシンプルなので、いかに相手にチャンスを作らせず、チャンスを作るか、チャンスを作られてもそれを守って、多く作れなくても少ない中で決め切るか。サッカーはそこの質をどれだけ上げられるか、というスポーツだと思います。チャンスを増やすための努力はアジアと世界の強豪では全然違うと感じました。勝つ確率を上げるためにもチャンスの数を増やすことをやっていかないといけない。失い方が悪いとピンチになるので、そういった面も含めてあらゆるところで成長しなければならないと感じました」とコメントし、攻守両面でさらなる成長が必要不可欠であると強調した。

 昨日の試合では6万3638人の観客が国立競技場に駆けつけた。ブラジル代表のユニフォームを着た観客も目立ち、ブラジルの選手のプレーにスタンドから思わず歓声が上がるシーンも見受けられた。権田は会場の雰囲気について、「昨日の試合を見に来ている方はブラジルを見たかったんだなと思って、個人的には正直けっこう悲しかったですね」と言及し、日本サッカーのさらなる成長と発展に必要だと感じることについて以下のように語った。

「日本人が日本のホームでブラジルのユニフォームを着て応戦するという状況になってしまったのは、まだまだ日本サッカーは発展しないといけないと感じさせられました。例えばイタリア対ブラジルでブラジルのユニフォームを着て応援するイタリア人はいないじゃないですか。日本サッカーが成長していく上で、日本代表の試合を日本でやるなら、スタジアムの日本人は日本が勝つために応援するという文化を作っていかないといけないと感じました」

 日本代表は10日にキリンカップサッカー2022のガーナ代表戦(会場:ノエビアスタジアム神戸)、14日にチリ代表またはチュニジア代表戦(会場:パナソニック スタジアム 吹田)を控えている。