4チームとも黄金世代と言っていい

EURO2016でベスト4入りを果たしたウェールズ黄金世代がついにワールドカップへの切符を手にした。6年前のEURO2016出場だけでも同国にとっては偉業だったが、まだ物語には続きがあったのだ。

今もチームを引っ張るのはFWガレス・ベイル、MFアーロン・ラムジーの2人で、今のウェールズが黄金世代なのは間違いない。特にベイル級のタレントはそう簡単に出てこないだろう。ワールドカップの切符を勝ち取るにはこの世代しかなかったとも言える。

そこにEURO2016も知るMFジョー・アレンや、FWラビ・マトンド、DFネコ・ウィリアムズ、イーサン・アンパドゥら若手組、FWダニエル・ジェイムズやMFハリー・ウィルソン、DFジョー・ロドンなど中堅組がMIXされたクセ者集団には仕上がっている。

これで面白くなったのがグループBだ。ウェールズはグループBに入ることが決まっているが、やはり注目はイングランド代表との一戦だろう。イングランドとはEURO2016でもグループBで顔を合わせており、その時はイングランドがFWダニエル・スタリッジの劇的ゴールで2-1の勝利を収めている。このライバル対決はカタールの地でも盛り上がるはず。

さらにグループBには若手の成長著しいアメリカ代表、アジアの強豪イラン代表が入っており、どこが突破するか読みにくいグループではある。もちろん最有力候補はイングランドだが、それに次ぐ2番手争いは荒れるだろう。

イランも4年前のロシア大会を知るFWサルダル・アズムンなど同国にとっては黄金世代と言っていいタレントが揃っており、前回大会を経験しているメンバーが多いのは心強い。アメリカはまだピークに達していないところはあるが、FWクリスティアン・プリシッチやMFウェストン・マッケニーなどビッグクラブでプレイする若手が増えてきている。彼らも黄金世代と言っていいかもしれない。

タレント的にはイングランドが優位だが、ウェールズやアメリカにもイングランドを脅かすだけの力はある。ライバル対決でベイルが意地を見せるのか、アメリカの若手が躍動するのか。死の組ではないが、グループBはウェールズの参戦でかなりの注目グループとなったのではないか。