日本代表DF冨安健洋(アーセナル/イングランド)が12日、オンライン上でのメディア対応に応じた。

 アーセナルへと加入した2021-22シーズン、冨安は前半戦こそ右サイドバックの定位置を確保しながら、後半戦は負傷の影響で欠場する時間が続いた。「シンプルに1シーズン通してプレーできる状態ではなかったことは、1人のサッカー選手として、まだまだやらないといけないことがある」と唇を噛んだ冨安は、「段々リーグに慣れてきて良い感じになってきた時にふくらはぎを痛めてしまった。そこからは負のサイクルでした」と続け、自身としてもプレミアリーグで手応えを得られている中での離脱であったことを明かした。

 今回はハムストリングの負傷を抱えながらも代表に合流した。コンディションが万全ではない中で代表チームに合流し、最後まで時間を共にする意義をどこに感じているのか。「1月や3月は活動に参加できていなかったので、チームと皆と一緒に過ごすこと、監督やスタッフとコミュニケーションを取ること、ミーティングに参加することも離脱しなかった理由の1つ」だと話す。また、ワールドカップを見据えて「本大会前に事前キャンプを長い期間できるわけではないので、今回は最後まで居させてもらっている感じです」とも語っている。

「1月と3月と代表に来られず、帰ってきたい気持ちは強かった。11月以来の代表活動で、ミーティングにも参加し、日本代表のベースを改めて把握することができている。選手同士で細かい話し合いをするのは、実際に会わないと難しい部分もあるので、そこはポジティブだと思っています」

 これまでの3試合を外から見ていた冨安は、日本代表の戦いぶりについても言及。「はっきりこれが足りないというのは言える立場でもない」と前置きした上で、ブラジル代表戦(●0-1)については「失点はPKの1失点。DFも最後は体を張って守ってはいたので、良かったと思います」と感じている。しかし、「より多くを求めるのであれば、ボックスでの守備時間が増えると事故の失点がある。ブラジル戦も紙一重のシーンがあった。ラインを高く設定したり、前に出ていくことを、強いて言うなら求めないといけないと思います」と、現状の課題も口にした。

 既に全体練習には合流しており、14日に行われるキリンカップサッカー2022・チュニジア代表戦での復帰も期待されている。冨安は起用の可能性について「森保さんの判断になる」と話しつつも、「昨日の練習でも問題なかった。あと2日間、準備するだけです」と意気込んだ。