センターフォワードのポジション争いが激しすぎる

ワールドカップでも上位へ進めるだけの力を備えているのではないか。興味深いチームに仕上がっているのはセルビア代表だ。

Jリーグでも活躍し、名古屋グランパスでは指揮官も務めたドラガン・ストイコビッチ率いる現在のセルビアは攻守両面でタレントが揃っているが、中でも注目したいのはセンターフォワードだ。

絶対的な点取り屋が不足していると悩む代表チームは多いが、今のセルビアには興味深いセンターフォワードが複数揃っている。現段階で1番手はユヴェントスのドゥシャン・ヴラホビッチで、もうワールドクラスのストライカーと言っていいレベルにある。

面白いのが2番手争いで、今月のネーションズリーグで強烈にアピールしているのがレアル・マドリード所属のルカ・ヨビッチだ。レアルでは苦しい時間を過ごしているが、5日のスロベニア戦、続く9日のスウェーデン戦で得点を記録しており、やはりその得点力には魅力がある。

またスロベニア戦では今季イングランド2部のフラムでゴールを量産したアレクサンダル・ミトロビッチもネットを揺らしており、ミトロビッチは欧州予選でもポルトガル代表を沈めるゴールを奪った選手だ。フラムでの勢いをそのままワールドカップに持ち込めれば面白い。

さらにもう1人。スロベニア戦で代表デビューを飾った23歳のFWジョルジェ・ヨヴァノビッチにも注目したい。今季イスラエルの名門マッカビ・テルアビブで38戦22ゴールと結果を出したヨヴァノビッチも187cmとサイズがあり、ヴラホビッチとミトロビッチに続く大型ストライカーだ。大きいストライカーが続々出てくるところはセルビア代表の特長か。

アヤックスで活躍するドゥシャン・タディッチも1.5列目で力を発揮することができ、セルビア代表は想像以上に攻撃のオプションが多い。ワールドカップ初戦ではブラジル代表と対戦することになっているが、このFW陣ならブラジルに手痛い一撃を喰らわせることも可能ではないか。セルビアも見逃してはならないチームだ。