日本代表のFW南野拓実(リヴァプール/イングランド)が13日、メディア対応を行なった。

 今夏の移籍市場でリーズやサウサンプトンを筆頭に国内外の複数クラブから関心を寄せられている南野。FIFAワールドカップカタール2022まで半年を切り、生き残りをかけた熾烈なメンバー争いに身を置く同選手は、自身の去就について「まだ決定していないので何も言えませんが、試合にしっかり出場して、最高のコンディションでW杯を迎えたいと思っています」と言及。加えて「ブラジル戦では、レベルアップしなければいけないことを実感したので、そのような部分も踏まえて色々と決断したいです」と試合に出場し、成長できる環境を望んでいると語った。

 カラバオ・カップで4ゴール、FAカップでは3ゴールを記録してチーム内得点王に輝く活躍を見せ、2冠達成に大きく貢献した南野。しかし、リーグ戦では11試合の出場にとどまったシーズンを振り返り、同選手は「これまで、選手として試合に出れないシーズンがあまりなかったので、その状況下でどのようにコンディションを維持して、悔しい気持ちをどう次につなげるか。とても難しい1年間でしたが、選手としては成長できたと思っています」と披瀝。続けて「全てのタイトルの可能性を残せてシーズンを過ごせたのは、もちろん試合に出場できずに悔しい思いをしましたが、ひとりのサッカー選手としてすごく充実したシーズンだったと思います。でも同時に、重要な試合に出て結果を残すことに意味があるので、自分が出場して結果を残したと言われていますが、特段大きなことを成し遂げたつもりはなく、当たり前のことをやっていただけです。自分としては手応えよりも悔しさの方が大きく、もっと重要な試合に出場し、結果を残せる選手になりたいと思います」と意気込みを示した。

 また、限られた出場時間で結果を残す為、チーム練習後に個人練習に取り組んでいたと口にした南野は「チームのトレーニング以外にも個人的なトレーニングを積みました。出場時に、試合の強度に体が追いつかないことが嫌だったので、チーム練習後にプラスアルファでトレーニングを行いました」と試合に出場できない分、個別練習を欠かさなかったことを告白。また「メンタル面では、試合に出場したら“何か残してやる”と常に思っていました。出場機会が少なく、悔しい思いをしていたので、その気持ちをモチベーションに変えるというか、怒りのモチベーションに変わるというか、そういう感情が渦巻いていました。日々、自分自身の気持ちと向き合いながら練習や試合をしていました」と試合出場に飢えていたことを明かしている。