サッカー日本代表は14日、キリンカップサッカー2022決勝戦でチュニジア代表と対戦し、0-3で敗戦。完敗を喫し、今月行われた強化試合4連戦を2勝2敗で終えた。

 今回の代表戦では、アジア最終予選で1トップを務めた大迫勇也が不在。同ポジションでは、21/22シーズンにセルティックで活躍した古橋亨梧と前田大然、現在Jリーグ得点ランキングトップの上田綺世、さらに浅野拓磨が名を連ねた。

 4試合を通じて4選手全員が出場したが、アピールに成功した選手がいるとは言い難いだろう。

 浅野はパラグアイ代表戦とチュニジア代表戦の2試合に先発出場。パラグアイ代表戦では見事な抜け出しから先制点を決めたが、目立った活躍はこの得点のみ。チュニジア代表戦ではクロスに何度も飛び込んだが触れず、最前線でボールを受けても収められずに潰されてしまっていた。

 前田はチュニジア代表戦を除いた3試合に途中出場。ガーナ代表戦では出場からわずか2分で得点を決めたが、チャンスの数を見ると3試合1得点は物足りないだろう。後半頭から出場したパラグアイ代表戦は再三のシュートミス。何度も決定機を外し、ゴール前では味方とのコンビネーションミスが多々見られた。

 古橋と上田は得点がなかった。ガーナ代表戦に先発出場した上田は随所でフィジカルの強さをみせ、最前線で攻撃の起点となる活躍をみせた。一方、古橋は何度も裏への動き出しをみせるも、活かされることなく終わってしまった。

 大迫が起用されたは前線でボールを収め、IHの選手との連係からサイドに展開し、両サイドのクロスから得点を狙うことが多い。

 だが、今回招集されたFW陣のほとんどがスピードを活かした裏への抜け出しを得意とするタイプ。アピールできなかったというよりも、チームとして活かすことが出来なかったという方が正しいかもしれない。
 
 W杯まで残り約5ヵ月。このまま大迫のパフォーマンスが上がらなければ、メンバー23人から外れることも考えられる。そうなれば、今月行われた4試合のような戦い方では、本大会を勝ち抜くことは難しいだろう。