超ジャイアントキリングへの挑戦
ついにワールドカップ・カタール大会に出場する32チームが出揃った。日本代表はグループEに入っているが、このグループは明らかに2強2弱だ。優勝も狙えるとされるスペイン、ドイツに対し、ひとまずグループ突破を目標とする日本、コスタリカが顔を合わせる。
それぞれの評価はどれだけ違うのか。英『The Guardian』は32チームが出揃った段階で『ワールドカップ・パワーランキング』なるものを作成しているが、そこでコスタリカは29位、日本は僅かに上の25位と評価されている。どちらも下から数えた方が早い。
日本は6月の親善試合でブラジル、チュニジアに敗れはしたものの、ブラジル相手に0-1で終えたことは同メディアより一定の評価を得ている。日本よりパワーランキングが下だったのは26位エクアドル、27位ガーナ、28位韓国、29位コスタリカ、30位カタール、31位オーストラリア、32位サウジアラビアとなっており、アジアのチームが4つも入っているのは複雑だ。
一方で対戦するドイツは5位、スペインは3位に選ばれており、かなり評価は高い。日本がグループステージを突破するには、パワーランキングTOP5に入っている両チームから勝ち点を奪わなければならない。
スペインとドイツは絶対的なセンターフォワードを抱えていないことが問題視されているが、スペインはガビやペドリなど新世代が高い評価を得ており、ドイツも先日イタリア代表を5-2で粉砕するなどレベルは高い。
ちなみにこのパワーランキング1位は無敗を継続するアルゼンチンが選ばれており、昨夏のコパ・アメリカ制覇からじわじわと評価が上がってきている。6月にはイタリアを3-0で撃破するなど、今の安定感を継続できれば面白い。
それに続く2位はブラジル、3位スペイン、4位オランダ、5位ドイツ、6位フランス、7位デンマーク、8位ベルギー、9位ポルトガル、10位イングランドと続いていく。
前回王者フランスの評価がやや低いが、昨夏のEURO2020でベスト16敗退に終わったことや、今月のネーションズリーグで結果が出ていないことが理由だ。戦力は十分だが、現段階では絶対的な優勝候補とまでは言えないだろう。
4位にオランダが食い込んでいるのも特長的で、オランダもアルゼンチンと同じく安定感が武器だ。今月のネーションズリーグでも結果が出ており、ルイ・ファン・ハールの下で着実に準備が進んでいる。
現段階ではアルゼンチンが優勝候補筆頭と評価されているわけだが、ワールドカップ本番でジャイアントキリングは起こるのか。グループEの日本はそれを狙うことになり、このパワーランキングをひっくり返してスペインかドイツのどちらかをグループ敗退に追い込めばカタール大会最大のサプライズとなるかもしれない。もちろんそこを狙っていく必要があり、世界を驚かせるパフォーマンスに期待がかかる。