スペイン2部レガネスの幹部は、FIFAワールドカップ・カタール大会開催による日本代表MF柴崎岳(30)の不在を懸念材料にあげていた。ただここにきて、柴崎岳の代役確保よりも優先すべき問題を抱えているようだ。25日、スペイン紙『アス』が報じている。

 柴崎岳は2020年9月にレガネスへ加入。移籍1年目から出場機会を確保すると、昨季はリーグ戦全42試合中28試合に先発出場。日本代表戦との重複により数試合でメンバー外となる中、レガネスの主力選手として活躍していた。

 そして今季もプレシーズントレーニングから好調ぶりをアピールすると、今月3日にはアルコルコンとのダービーマッチで前半2分に先制ゴールをマーク。13日のスペイン2部開幕節・デポルティーボ・アラベス戦ではフル出場していたが、21日の第2節・オビエド戦はキックオフ直前に筋肉の違和感を覚えて欠場している。

 一方、カタールW杯アジア最終予選では10試合中5試合に先発出場。2018年のロシアW杯や2019年のAFCアジアカップ出場の実績を持っているが、今年1月以降はMF田中碧(23)やMF守田英正(27)らの台頭もありベンチスタートとなる機会が多かった。

 そんな柴崎岳の今後についてレガネス幹部は先日、スペイン国内メディアのインタビューで「我々は今クラブにいる選手に満足している。だが、シーズン途中でワールドカップがあり、柴崎岳は間違いなく参加する。そのため1カ月くらい本来の戦いができないかもしれない」と語るなど、同選手のW杯メンバー入りが確実との見方を示している。

 また複数のスペインメディアは、レガネスがセンターフォワードやウインガーにくわえて柴崎岳の代役確保も目指していると伝えていた。

 しかし『アス』の報道によると、レガネスは今季リーグ戦2試合の内容を踏まえて中盤における補強の優先順位を変更したとのこと。レガネスのイマノール・イディアケス監督は「4-3-3」のシステムを採用しているが、柴崎岳の本職であるインサイドハーフではなく、アンカー(中盤の底)での新戦力獲得を目指すという。

 レガネスは開幕節・アラベス戦で1-2と敗れると、第2節・オビエド戦でも0-1と敗北。移籍市場の閉鎖まで残り数日となる中、クラブ幹部は頭を悩ませている。