ボルシアMGのダニエル・ファルケ監督が、日本代表DF板倉滉の復帰の見通しを伝えた。現地紙『Bild』が報じている。
ボルシアMGは9月12日、板倉がトレーニング中に左膝の内側靭帯部分断裂の怪我を負ったと発表。11月下旬にはカタール・ワールドカップ(W杯)の開幕も控えており、国内外のファンから悲鳴が上がっている。
ファルケ監督は同じく大怪我を負ったドイツ代表MFフロリアン・ノイハウスと共に、板倉の現状に言及。ブンデスリーガはW杯に合わせ、11月中旬に一度中断し、来年1月から再開される特殊な日程となっているなか、こう語った。
「コウはこれまで、我々にとってちょっとしたシーズンベストの選手だったんだけどね。2人とも少し元気がなかった。残念ながら今年中は彼ら抜きで戦わなければならない。理想にはほど遠いが、これが現実だ」
日本のW杯初戦は、ボルシアMGの年内最終戦からわずか12日後だ。4年に1度の大舞台に間に合う可能性はあるのか。ドイツ人指揮官は以前にあった自国の守護神の例を出し、見解を示した。
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「様子を見てみないと。今はまだ何かを言うにはちょっと早すぎるかもしれない。ドイツ代表では、(監督の)ヨアヒム・レーブがブンデスリーガを欠場していたマヌエル・ノイアーの回復を待ち、招集した例がある。日本代表の中でコウがこのような地位にあるのかは分からない。とにかく、我々からすれば、ワールドカップ前に彼を再び起用するなんて論外だ」
ファルケ監督はさらに「わずかでも怪我を負った状態で、ワールドカップ出場はありえない」と訴えたうえで、「2つの考えがある」と伝えた。
「怪我による長期離脱を経て、ワールドカップで試合勘を養うのも悪くないかもしれない。ブンデスリーガのシーズンが再び始まるのは、1月中旬だ。だが、もちろんそれは完治していればの話だ。これによって、我々雇用者に不利益が生じるようなことがあってはならない」
ドイツでは年内絶望で間違いないものの、カタールへの道は完全に閉ざされたわけではなさそうだ。14日にはSNSで「やるよ俺は!」と覚悟を示した25歳のカムバックを信じたい。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部