カタール・ワールドカップ(W杯)に向け、メンバー入りをかけた熾烈なサバイバルは最終局面を迎えている。

 ドイツの地でアメリカ、エクアドルと対戦する9月シリーズで、森保ジャパンに招集されたのは30名。この中から誰がカタール行きのチケットを掴み取れるのか。

 過去3度のW杯出場経験のあるGK川島永嗣は、バチバチの競争を歓迎する。むしろそれがチームを逞しくすると考えている。

 11月の本大会を前に、今回が最後の代表活動で「チームとして完成度を高めるのはもちろん大切だと思いますし、それは監督が見るところ」だが、一方で、39歳のベテラン守護神は次のように語る。

「選手は別に良い子になる必要はないと思うし、みんなワールドカップに行きたいって思うのが当たり前。枠は限られているし、そういう気持ちが、ぶつかり合う集団でなければ、難しい局面を乗り越えていけない。そういう1人ひとりの集まりが、日本代表でなければいけないんじゃないかなと思います」

 チームを強くする猛烈なアピールが繰り広げられるであろう今シリーズは、既述したとおり、W杯前の貴重な活動の場だ。川島も「最終準備という形になってくる」と言う。

「ここまできたら、やれることは限られていると思いますし、自分たちがどれだけ良いコンディションで、どれだけ共通認識を持って臨んでいけるか」
 
 カタール大会は、W杯史上初の“冬開催”。これまでとは勝手が違う。

「今までのワールドカップにはない、準備期間がない形で、フィジカル的にもメンタル的にも、チームを良い形で短い期間で持っていかなければいけない。そういう意味での準備っていうところは、このキャンプの中で、みんな意識してやっていけたらいいんじゃないのかなと思います」

 限られた時間の中で、選手たちがいかに刺激し合いながら、本番を見据えてチーム力を高めていけるか。実戦はもちろん、日々のトレーニングを通じて順調に進めていきたい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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