気合十分だ。

 日本代表のドイツ遠征2日目、取材に応じた三笘薫が、アメリカ、エクアドルとの対戦が予定されている今合宿のテーマに言及した。

「存在感を出すことと、チームとしてしっかりと本番を想定して勝ち切ることが大事」

 今季はプレミアリーグのブライトンでプレー。思うように出場機会を掴めてなく「出れていないので、悔しい気持ちが多い」。それでも「レベルだったりは体感できて、やれるところも増えてきています」と手応えはある。

「練習の中でもバチバチやっているので、そこでしっかりとアピールして続ければ、チャンスは来ると思っています。トップのところを見れているのは大きな収穫」

 イングランドで研鑽を積む日々。そこで得たものを森保ジャパンにどう還元するか。

「強度だったり、自分のプレーが変わったっていうところを結果で出すしかない。その雰囲気だったり、落ち着きは与えたいし、自分もどんどん発信する場になっていくと思うので。そこのレベルをもう一段階、上げていけるように、しっかり示せるようにしたい」

 代表では重要戦力として、ますます期待が高まっている三笘。6月の代表活動では、0-3でチュニジアに敗れたあと、次のように語っていた。

「チームとしてもボールを持った時に、ニアゾーンなどを取りにいくことを共有するのか、そういうバリエーションが少ないと感じます。チームとしてどうやって攻めていくか、決まり事ではないですが、色んなものを持たないといけない。個人でのコミュニケーションで、『立ち位置をこういう風にしてほしい』と言っていますが、チーム全員で共有できているかと言われれば、そうでない部分が多いですし、そこが必要かなと思います」
 
 不十分な共通認識への危機感。この発言は少なからず注目を集めたが、三笘としては「全然問題ない」というスタンスだ。

「言葉だけで出てしまうので、批判的に見られたりとかあると思うんですけど、感じたところは言っていかないといけない。全体の問題点を自分たちも把握したうえで、改善していきたい。自分たちも客観的に見れていない部分もあるので」

 25歳のアタッカーはブレていない。約3か月前に訴えた課題に、今シリーズでも向き合う。

「6月、そこはもう少し補えれば、もっと違う結果になったと思う。そこは今回も自分たちで取り組むべきところですし、共有するところはしっかりと共有して、それが分かるような試合ができればいい」

 チームをより高みへと引き上げるための作業に注力する。その過程で、三笘がどんな“発信”をしていくか楽しみだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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