明治安田生命J2リーグ・アルビレックス新潟所属のDFトーマス・デン(25)は、今月下旬に行われる親善試合のオーストラリア代表メンバーに選出。東京五輪以来となる代表入りを果たしただけに、FIFAワールドカップ・カタール大会出場の可能性もあるようだ。

 トーマス・デンは昨年、U24オーストラリア代表のキャプテンとして東京五輪でプレーしていたが、その後はコンディション不良に悩まされて、カタールW杯アジア最終予選でピッチに立つことはなかった。

 また同選手は昨季終了後に浦和レッズを退団し、アルビレックス新潟へ加入。今季もコンディション不良によりシーズン前半戦を棒に振ったが、先月14日のJ2リーグ第31節・栃木SC戦で復帰。チームがJ1昇格争いを繰り広げる中、栃木SC以降はほぼ全試合でフル出場している。

 一方、オーストラリア代表はカタールW杯アジア最終予選・Bグループを3位で終了。今年6月のアジアプレーオフでUAE代表相手に2-1で勝利すると、大陸間プレーオフで南米予選5位のペルー代表をPK戦の末に下してW杯出場を決めている。

 また同国代表は今月22日にホームにニュージーランド代表を迎え撃つほか、25日には敵地で再びニュージーランド代表と対戦する。

 その中アジアサッカー連盟(AFC)は今月20日、「カタールW杯出場を狙うアジアの若手選手たち」と題した特集記事を掲載。セルティック所属の日本代表MF旗手怜央(24)やRCDマジョルカ所属の韓国代表MFイ・ガンイン(21)らとともに、トーマス・デンをW杯メンバー滑り込みの可能性がある選手として紹介している。

 その上で「カタールW杯本大会に出場するAFC加盟6カ国の中で、オーストラリアのグラハム・アーノルドほど多くの新たな選手を代表メンバーに加えた監督はいない」

 「オーストラリア代表はアジアプレーオフと大陸間プレーオフを勝ち抜き、W杯出場を決めている。ただアーノルド監督はチームに新しい血を注ぎ込むことを強く望んでいる」

 「アーノルド監督は『4日間で2試合を行う今回の代表活動は、カタールW杯メンバーに食い込む可能性のある新しい選手を連れて来る絶好の機会だ』と語っていた」とオーストラリア代表のグラハム・アーノルド監督の方針を紹介。

 「名古屋グランパスのミッチェル・ランゲラックの代表復帰が大きな話題となっているが、他にも代表デビューを果たすポテンシャルを備えた選手が存在する。中でも注目はアルビレックス新潟所属のトーマス・デンであり、カタール行きの飛行機に乗る可能性がある」

 「東京五輪ではオーストラリア代表のキャプテンを務め、2-0で勝利したアルゼンチン戦で注目を浴びたセンターバックである。J2リーグでの印象的なパフォーマンスをへて、代表復帰を果たしたのだ」と、トーマス・デンにカタールW杯出場のチャンスがあると主張した。