ことし11月20日に開幕する「FIFA ワールドカップ カタール 2022」。日本代表選手たちの素顔に迫る番組『サッカー日本代表独占インタビュー THE VOICE』(9月14日放送)において、権田修一が、自身のサッカー人生における苦悩と復活を明かした。

【映像】自分はちっぽけ… サッカー人生の苦悩と復活

2014年ブラジルW杯の後、権田は体にある異変を感じたという。自身の持つ強みの一つでもあるストイックな姿勢。しかしその強みが裏目に出た。「逆にその追い求めるがゆえに、少しのミスが許せなくて、前の試合のミスが次の試合でもどうしても頭に浮かんでしまい、そういうのをうまく捨てられなかった」と当時を振り返る。

権田は「絶対にできないといけない、なんとかしないといけない。自分はまだまだだ。何かプラスアルファでやらなきゃいけない。もっとやらないと心配になってしまうんですよね」と当時の心境を告白。その焦りから、試合後にウエイトトレーニングをすることもあったという。

理想とするプレーを追究するあまり疲労が蓄積したままストイックにトレーニングを続けた結果、権田は2015年に慢性疲労状態となるオーバートレーニング症候群になる。思うようにプレーができず、日本代表からも遠ざかるなか、背水の陣で挑んだ海外移籍。これが大きな転機となった。

「(当時所属していた)FC東京を離れて、オーストリアのSVホルンへ移籍したときに、何も本当に失うものがないというか。FC東京を離れてみて、自分ってちっぽけだな、そんなにできることはないなと思ったし、本当に一個人の権田修一がサッカー選手として生きていくための道っていうのがSVホルンでの生活でした」(権田)

初の海外挑戦。自分のサッカー人生を見つめ直した権田は、体と心のバランスを考えてトレーニングができるようになり、2018年には3年ぶりに日本代表のピッチに立った。



photo:高橋学 Manabu Takahashi