27日にドイツ・デュッセルドルフで行われる『キリンチャレンジカップ2022』エクアドル代表戦を控え、日本代表を率いる森保一監督が前日会見に臨んだ。

 森保監督は、「ワールドカップに向けて重要な一戦になると思っています。目の前の試合で勝利を目指しつつ、W杯に向けて戦い方をより整理できるように、今日の練習もいい準備をして明日に臨みたい」と意気込みを話すと、「アメリカ戦とは先発全員を入れ替えて臨みたいと思います」「アメリカ戦と同じシステムでやりたい」と明言した。一方で「残念ながら招集した全員を起用できないとは思っています。心苦しいところはありますが、選ぶ側として選手の普段の頑張りは受け止めて起用していきたい」と、今回招集した30名全員をピッチに送り出せないとも話している。

 W杯本大会のメンバー発表前最後の試合となるが、「もちろん選考の場ではありますが、ロシアW杯含めてこれまでのチーム作りで、より多くの選手を見ながら、選手も代表としてプレーできることについては毎試合、生き残りを懸けて戦ってきていくれています。特別、明日が選考の場であるとは思っていません。調子の良し悪しは見ていきたいですが、プレー機会が得られる選手たちには思い切って、チームの一員としてチームが100%出せるように考えてプレーしてほしい」と、選考について言及。

 先発全員変更の意図として、「普段、選手たちは厳しい環境で、インテンシティの高い試合をしてますが、W杯初戦のプレッシャーや相手の力を踏まえた時、普段より想像以上の大きなエネルギーを使うことになる。心身ともに回復できるか。それができないと勝ち上がるのは厳しい。2チームくらいの戦力がある中でチームを入れ替えながら戦えるくらいに準備しないと、目標のベスト8以上に行くことは難しいと考え、これまでトライしてきた」と、東京五輪などの経験を含め、総力戦で戦う必要性を説いた。

 6月の代表シリーズでも選手を入れ替えながら戦ったが、機能しない場面も散見。森保監督は当時「選手にとってはストレスだったと思う」と、想定の範囲としながら戦ったと話していたが、「選手は難しいことを要求されていると思います。ただ、勝つために必要なトライ。そこを乗り越えて結果を出さないといけない。過去6大会を上回ることをしようとしています。最終的な決断はわからないですが、同じようなことをやっていては結果は出ないと思いますし、チャレンジしていく覚悟を持って準備しています。就任からより多くの選手を代表に招集し、日本代表全体の選手層を厚くする、最後の本大会でより高い頂点のチーム作りをするとやってきたことなので、最後までやってきたことを貫いていきたい。それが日本代表の勝利と日本サッカーの発展につながる。考え方の原理・原則で判断したことをエクアドル戦でも続けていきたい」と、本大会ベスト8以上の目標達成へ必要なことだと話している。