W杯を制する力は十分にある

ワールドカップ・カタール大会制覇へアルゼンチン代表の準備は着々と整っている。24日には親善試合でホンジュラス代表と対戦し、安定した戦いで3-0と勝利。

そのうち2ゴールはFWリオネル・メッシ、1ゴールはFWラウタロ・マルティネスが決めており、今のアルゼンチンの良さを詰め込んだゲームとなったのではないか。メッシとラウタロの連携が取れているのが現チームの強みで、ワールドカップでもここの関係性が生命線となる。

メッシは所属するパリ・サンジェルマンでチャンスメイカー色を強めており、ラウタロの方はインテルでも安定してネットを揺らしている生粋の点取り屋だ。アルゼンチン代表でもここまで39試合に出場して21ゴールとかなりハイペースで得点を重ねている。

すでにアルゼンチン代表歴代得点記録TOP10に名を連ねており、9位のレオポルド・ルケ氏とダニエル・パサレラ氏の記録を超える日も近い(2人は22ゴール)。近年活躍したストライカーではゴンサロ・イグアインが75試合で31ゴール、エルナン・クレスポが64試合で35ゴール、セルヒオ・アグエロが101試合で41ゴールとなっており、歴代FWと比較してもラウタロのペースは印象的だ。メッシにとってアルゼンチン代表でベストに近い相棒と言えるのではないか。

またホンジュラス戦も無失点だった。今のアルゼンチン代表は堅守が大きな武器となっており、直近13試合では2失点しか喫していない。手堅く守り、前線のメッシ&ラウタロで仕留める。形は見えており、あとはカタールの地でこれを発揮するのみ。

油断は禁物だが、アルゼンチンはカタール大会でグループC(サウジアラビア、メキシコ、ポーランド)に入っており、そこまで難しいグループではない。初戦はサウジアラビアとの対戦で、ここで勝ち点3を獲得できる可能性が高い。良い形で大会に入れるのではないか。メキシコも以前ほどの安定感はなく、アルゼンチンがこのグループで苦戦するイメージはつきにくい。

きっちりとグループステージで大会の雰囲気やカタールの環境に適応し、盤石の状態で決勝トーナメントを迎えたいところ。メッシにとってラストになるかもしれないワールドカップだが、悲願の優勝も十分にあり得るのではないだろうか。