再びW杯決勝を目指せる

ワールドカップ・ロシア大会で準優勝の成績を収めたクロアチア代表は、ベテランも多いチーム構成だった。そのため、次の4年でクロアチアが弱体化すると考えた人もいただろう。

しかし、彼らは強さを失っていない。MFルカ・モドリッチは37歳の今も絶対的なリーダーであり、この4年間でまったく衰えていない。今月のネーションズリーグでも2試合連続でフル出場しており、スペイン『MARCA』はフル稼働するモドリッチのことを「無限のモドリッチ」と絶賛する。

さらに33歳のMFイヴァン・ペリシッチ、DFデヤン・ロヴレンといったベテランもまだチームを支えており、前回大会を知るベテランが残っているのは大きい。MFイヴァン・ラキティッチ、FWマリオ・マンジュキッチら一部の主力は去ったが、チーム力は落ちていない。

そこに若い実力者が入ってきた。特に最終ラインにはライプツィヒ所属のヨシュコ・グヴァルディオル(20)、バイエルンのヨシップ・スタニシッチ(22)、シュツットガルトのボルナ・ソサ(24)、サッスオーロのマルティン・エルリッチ(24)といった新戦力が加わり、安定感は増している。

中盤でもモドリッチの後継者と期待されるレンヌのロヴロ・マイェル(24)、ザルツブルクで評価を上げる20歳の大型MFルカ・スキッチなど次世代の選手も出てきた。

マンジュキッチほどインパクトのあるストライカーは見当たらないが、モドリッチやマリオ・パシャリッチなど中盤の選手も得点を奪える。今年のネーションズリーグでは好調のデンマーク代表、4年前のワールドカップ決勝で敗れたフランス代表をも抑え、ベスト4への切符を掴んだ。

英『HITC』は今年のネーションズリーグの結果からクロアチア、オランダ代表もワールドカップの優勝候補に加えるべきとの見方を示しており、クロアチアのピークはロシア大会ではなかったのかもしれない。

経験値は言うことなしで、ベテラン勢も大きく衰えたわけではない。クロアチアが2大会連続でファイナルへ進む可能性もゼロではないだろう。