ことし11月20日に開幕する「FIFA ワールドカップ カタール 2022」。全64試合を無料生中継するABEMAが、本大会を前に『FIFA ワールドカップ64~三笘のドリブルで世界を攻略SP~』を放送。現役日本代表のMFとして活躍する三笘薫と、元日本代表の松井大輔との対談を行い、三笘が世界と戦うための「キックフェイントからの切り返し」について語った。

【映像】テレビで言っちゃダメだから!

6月6日キリンチャレンジカップ、日本対ブラジル戦で三笘は果敢に仕掛けるも、DFエデル・ミリトンに得意のドリブルが通用しなかった。

その理由について、三笘は「けっこう距離感が近かったじゃないですか。最短距離で詰めてこられた。僕も(縦ではなく)斜めに走ってしまった」と、ボールタッチのミスや駆け引きの甘さがあったと自己分析。

松井は「相手は手の使い方がメチャ上手かった。ブラジル戦のとき、腕で上半身を押さえられた」と解説すると、三笘はそれを認めて「ここを押さえられると腕が強くて行けない。日本人ってボールにアタックしてくるんですけど、あそこでガーンって体にアタックしてくるフィジカルがある」と、ボールまで届かずに体制が崩れてしまったと振り返った。

世界のトップレベルを相手に通用しなかった自身の武器だが、W杯に向けての対策を聞かれると、絶対的に自信がある縦への突破とは別のもうひとつの武器となる、キックフェイントからの切り返しだと明かした。

具体的な動きについては「1つフェイントして切り返すとバレやすい。なので2つのフェイントをしてすぐ切り返す。最初のフェイントは大きめに、2つ目は小さくする。ちょっと小さいフェイントを入れると相手の体制が崩れる。そのときに相手が合わせられなくて対応が遅れる」と説明した。

また、三笘が「(軸足より)1コ入りたいですよね。軸足の110度くらい行きたい」とコメントすると、番組では「軸足よりも入りたい」という発言について解説。

「110度」は軸足に対して切り返す足の角度のことで、軸足に対してより深く90度以上で切り返すことで相手が届かない場所にボールを運ぶことができるという。松井は「軸足から90度よりもさらに切り返すと絶対にとれない。だからちょっと軸足を引く場合もある」と補足した。

ここまで話をして、松井は「でもあんま、テレビで言っちゃダメだからね」とポロリ。三笘も「ダメですね! これは(笑)。僕の商売道具なので」と同意した。

photo:徳丸篤史 Atsushi Tokumaru