チャンピオンズリーグ(CL)・グループC第3節が4日に行われ、マルセイユ(フランス)とスポルティング(ポルトガル)が対戦した。
2シーズンぶりにCLを戦っているマルセイユは、開幕からトッテナム(イングランド)、フランクフルト(ドイツ)に2連敗を喫した。決勝トーナメント行きのためには、もう負けられない試合が続く。リーグ・アンでは開幕から7勝2分と好調をキープしているだけに、CLにもその勢いを持ち込みたいところだ。一方、スポルティングは対照的にCLで2連勝を記録。プリメイラ・リーガでは第8節終了時点で3敗を喫しているが、CLではグループで一歩リードする存在だ。マルセイユとの一戦も制して、決勝トーナメント行きに王手をかけたい。
マルセイユは直近のリーグ・アン第9節アンジェ戦からスターティングメンバー5名を変更。エリック・バイリー、ヌーノ・タヴァレス、アレクシス・サンチェスらが新たにスタメンに入り、マテオ・ゲンドゥージ、ジョナタン・クラウスらも先発に名を連ねている。一方、スポルティングは直近のプリメイラ・リーガ第8節ジル・ヴィセンテ戦から2名を変更。守田英正はCLで3試合連続となる先発出場を飾った。
試合前にはスポルティング側にアクシデント。選手やチームスタッフを乗せたバスが渋滞に巻き込まれ、スタジアム入りが遅れる事態に。これを受けて、キックオフ時間が15分遅延することが決まった。
9月13日に行われた第2節のマルセイユ対スポルティングの一戦で、マルセイユサポーターが起こした暴動のペナルティとして、この試合は無観客での一戦に。静寂の中でキックオフを迎えた一戦は、開始早々に均衡が破れる。1分、ピッチ中央で縦パスを引き出したマーカス・エドワーズが右サイドへはたき、フランシスコ・トリンコンがドリブルを開始。強引な突破から左足を振り抜くと、ボールはファーサイドのゴールネットに吸い込まれた。
敵地で即座にリードを奪ったスポルティングだったが、13分に致命的なミスが生まれる。最後尾でボールを持ったGKアントニオ・アダンが前線へのフィードを狙うも、折ってきたA・サンチェスに当ててしまう。ボールはそのまま無人のゴールに向かい、早くも試合は振り出しに戻っている。
勢いを取り戻したホームチームは直後の16分、クラウスのアーリークロスにアミーヌ・アリが反応。フリーでニアサイドに走り込むと、ヘディングシュートでネットを揺らす。マルセイユが逆転に成功した。
23分にはスポルティングに再びミスが。ゴールキック1本でマルセイユのタヴァレスが抜け出すと、飛び出したGKアダンがペナルティエリア外で手を使ってクリアしてしまう。主審は迷わずレッドカードを提示し、1点を追うスポルティングは残り時間を10人で戦うことを余儀なくされている。
数的優位となったマルセイユは28分、セットプレーからリードを広げる。左コーナーキックをレオナルド・バレルディが頭で合わせた。32分にはクラウスが右足を負傷して途中交代となるアクシデントもあったが、マルセイユはしっかりとしたゲーム運びを披露。前半はこのままマルセイユの1点リードで終了した。
後半に入ってもマルセイユがゲームを支配。スポルティングはなかなか反撃の機会を得られず、自陣に押し込まれる時間帯が続く。ボールを奪ってもチームの重心が後ろとなっているため、なかなか相手ゴール前に迫ることができない。すると終盤にマルセイユがダメ押しゴールを記録。A・サンチェスのシュートのこぼれ球を拾ったシャンセル・ムベンバが、華麗なフェイクで相手DFを抜き去り、右足でシュートを叩き込んだ。
試合はこのまま終了。マルセイユは無観客となったホームで今シーズンのCL初勝利を掴んだ。一方、スポルティングは今季のCL初黒星。グループCは混戦の様相を見せている。なお、守田はフル出場を果たした。
次節は12日に行われ、スポルティングのホームにマルセイユが乗り込む予定となっている。
【スコア】
マルセイユ 3-1 スポルティング
【得点者】
0-1 1分 フランシスコ・トリンコン(スポルティング)
1-1 13分 アレクシス・サンチェス(マルセイユ)
2-1 16分 アミーヌ・アリ(マルセイユ)
3-1 28分 レオナルド・バレルディ(マルセイユ)