アーセナル所属の日本代表DF冨安健洋(23)は右サイドバックのレギュラーを奪われている。その中、今月6日のUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ第3節・FKボデ/グリムト戦では右サイドバック以外のポジションで先発起用される可能性があるようだ。4日、英メディア『フットボール・ロンドン』が伝えている。
冨安健洋は今年1月以降、両ふくらはぎなど複数箇所を負傷により戦線離脱。今季もコンディション不良により開幕から出遅れると、プレミアリーグ第2節・レスター戦以降はリーグ戦全試合で途中出場。ELグループステージ初戦で今季初めてフル出場したとはいえ、代表ウィーク明け初戦である今月1日の第9節・トッテナム戦でもベンチスタート。右サイドバックでイングランド代表DFベン・ホワイト(24)にレギュラーを明け渡している状況だ。
『フットボール・ロンドン』は今月3日、アーセナルがカタールW杯開幕直前までの6週間で13試合をこなすことに触れた上で、同選手の出場機会増加を予想。「カタールW杯開幕までにUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージを5試合も控えているため、彼は欧州カップ戦でアルテタ監督の注意をひきつけることが可能だ」と見解を述べていた。
すると4日になって「ミケル・アルテタ監督のサプライズにより、冨安健洋がアーセナルで新たな役割を担うことに」と見出しをうち、FKボデ/グリムト戦における同選手の起用法について報道。今月9日にプレミアリーグ第10節・リバプール戦を控えていること触れた上で「(FKボデ/グリムト戦で)アルテタ監督は間違いなく数人のキープレーヤーを休ませる」と主張している。
また右サイドバックではベン・ホワイトにかわって、ポルトガル代表DFセドリック・ソアレス(31)の先発出場を予想。ソアレスは先週なかばのトレーニングで負傷しトッテナム戦を欠場したが、コンディション回復が当初の予想よりも早かったという。
そしてセンターバックではブラジル代表DFガブリエウ・マガリャンイス(24)にかわって、冨安健洋が先発出場する可能性があるとのこと。冨安健洋のセンターバック起用について「センターバックでプレーする可能性は、アーセナルでの冨安健洋にとって新しいものだろうが、それは日本代表における彼の役割だ。先月のアメリカ戦では日本代表の守備陣が90分間に枠内シュートを1本も許さず、好印象を残している」
「この過密日程の中、どこかのタイミングで休養が必要なガブリエウの代役としては完璧なオプションといえる」と言及。センターバックでのレギュラー奪取の可能性には触れず、あくまでもバックアッパーとして計算されているとの見解を示した。
なおアーセナルのミケル・アルテタ監督は先月、冨安健洋のユーティリティ性について「彼はセンターバックとしてもプレーできる。日本代表では左のセンターバックを務めているが、彼の試合を見ると素晴らしいよ」
「利き足が右足なのか左足なのか分からないような選手なので、左サイドバックとしてプレーすることもできる。オプションはたくさんあるし、最大限活用しなければならない。選手たちが複数のポジションを快適にこなせるのは素晴らしいことだ」とコメント。
『フットボール・ロンドン』はこの指揮官の言葉も、冨安健洋がセンターバックとして起用される可能性があることの根拠に挙げている。