シャルケ所属の日本代表DF吉田麻也（34）はFIFAワールドカップ・カタール大会を控える中、ブンデスリーガ直近数試合にわたり低調なパフォーマンスを露呈。シャルケのフランク・クラマー監督は同選手の起用法や役割について再考を余儀なくされているようだ。

　吉田麻也はシャルケ移籍1年目から副キャプテンを任せられると、今季は公式戦ほぼ全試合でフル出場。ただ8月27日のブンデスリーガ第4節・ウニオン・ベルリン戦で5失点に関与するなど安定感を欠いているほか、現地メディアからは再三にわたり「ブンデスリーガで通用するスピードに欠けている」と指摘されている。

　すると今月8日のブンデスリーガ第9節・バイエル・レバークーゼン戦では、爆発的なスピードを兼ね備えるフランス代表FWムサ・ディアビ（23）やオランダ代表MFジェレミー・フリンポン（21）とのマッチアップで苦戦。前半13分にイエローカードを貰ったほか、今季初めて後半途中で交代。チームも0-4で敗れ、18クラブ中16位に沈んでいる。

　そんな吉田麻也にはドイツメディア『RUHR24』が「6」（6段階評価で「1」が最高点）と最低評価を与えるなど、現地での同選手に対する批判が強まっている。

　そんな中ドイツ誌『ビルト』は9日、クラブの動きとして「クラマー監督は10名程度の選手と緊急ミーティングを行った」と報道。「クラマー監督は次節のホームゲーム（15日のホッフェンハイム戦）でクラブ幹部に対して助けを求めている」と綴っている。

　また緊急ミーティングの内容については「4バックシステムから5バックシステムへの変更や、吉田麻也が担っているディフェンスリーダーの役割の交代」とした上で「（5バックシステムへの移行により）吉田麻也のスピード不足を幾分かはカバーできる」と指摘している。

　なお『ビルト』は「ルーヴェン・シュレーダーSD（スポーツディレクター）は、クラマー監督のここ数週間、繰り返しトレーナーを擁護してきたが、徐々に監督解任にむけての行動を起こさざるを得なくなっている」とクラマー監督解任の可能性も報道。後任候補として、先月12日にVfLボーフムの指揮官を解任されたトーマス・レイス氏の名前を挙げている。