【プレミアリーグ】トッテナム2-0エヴァートン(日本時間10月16日/トッテナム・ホットスパー・スタジアム)

この男は、PKを外さない。成功率は実に90%を超える名手ハリー・ケインだ。だからファンの興味は“どっちに蹴るのか”だけになる。この日もPKのキッカーを務め、当然のごとくネットを揺らしチームの決勝点を挙げた。さあ、ケインはどっちに蹴ったのか──。

【映像】成功率90%男ケインの“PKどっち蹴るか選手権

右か、左か、真ん中か──。ABEMAのコメント欄では、決めるかどうかより「ケインはどっちに蹴るのか」の予想で溢れ、さながら“PKどっち蹴るか選手権”のようだった。

これまで3回のプレミアリーグ得点王、2年前の2021-2022シーズンはアシスト王とのダブル受賞。イングランド代表では2018年のワールドカップ・ロシア大会でも得点王になるなど、“イングランドの大エース”と呼ばれる男、ハリー・ケイン。彼の得点能力の高さは傑出しているが、PKの名手でもあり、通算成功率は90%を超える。データを紹介しよう。

これまで、2部リーグに相当するチャンピオンシップを含めて、288試合・192得点(今節終了時点)を挙げているケインは、この試合のPK成功により、プレミアリーグ通算30回の大台に乗せた。たとえば、アーセナルのレジェンド、フランス代表でも活躍したティエリ・アンリ氏の23回や、レスターで今も活躍し、ケインの6歳も上のジェイミー・ヴァーディの26回を凌ぐといえばそのすごさがわかるだろうか。当然、現役最多のPK決定数だ。

トッテナムはこの日、思うようにチャンスメイクできず、ゴールのにおいがする決定機がほとんど訪れなかった。そんななかで57分、GKがこぼしたボールを拾った際にケインは倒され、PKを獲得。もちろん、自らキッカーを担当。千載一遇のチャンスを手にした。

そして、冒頭のくだりだ。ケインはどっちに蹴るのか──。正解は、左だった。エヴァートンのイングランド代表GK・ピックフォードも読みを当てたものの、止めることはできず。視聴者は「ケイン外すとこ想像できん」「失敗しない男」「左多いイメージあるわ、威力ありすぎて止められんけど」と、ケインのPK成功を当たり前のように見守った。

試合はその後、トッテナムが1点を加えて2-0で勝利。ケインはこれで今季10試合・9得点をマークし、得点王争いでも暫定ながら単独2位に。今季のホームで無敗を維持するトッテナムにおいて、絶大なる信頼を獲得する男が、この試合でも圧巻の存在感を示した。

(ABEMA/プレミアリーグ)