タレント力は屈指だが……

ワールドカップ王者としてカタール大会で連覇を目指すフランス代表にネガティブな話題が続いている。

今週のショッキングだったニュースは、MFエンゴロ・カンテの負傷悪化だ。今季序盤より負傷離脱していたチェルシー所属のカンテは復帰へ向けて動いていたが、ここへきて3か月ほど離脱する可能性が出てきた。

中盤ではカンテと4年前のロシア大会でコンビを組んだユヴェントスMFポール・ポグバも怪しい。現在離脱中のポグバはワールドカップ本番に間に合うとも言われているが、試合勘を含めベストな状態でないのは明らかだ。カンテ欠場&ポグバがコンディション不良となれば、さすがのタレント軍団フランスとてノーダメージとはいかない。

若い選手ではレアル・マドリードのオーレリアン・チュアメニ、エドゥアルド・カマヴィンガといった選手も出てきており、層の厚さは世界トップクラスだ。しかし、彼ら若手はワールドカップなどメジャートーナメントでの経験値が不足している。

英『Daily Star』はフランス代表が大きな打撃を受けると見ているが、ここ最近はパリ・サンジェルマンでFWキリアン・ムバッペの周囲も騒がしい。ムバッペの姿勢を批判するフランス代表OBもいるが、4年前に比べるとムバッペの存在感は良い意味でも悪い意味でも大きくなっている。実力は申し分ないが、トラブルの種になる不安も捨てきれない。

単純な層の厚さだけで勝てるほどワールドカップは甘くないだろう。フランス代表は過去の大会でもチーム内での騒動が話題になったことがあるが、現在チームを指揮するディディエ・デシャンは怪我人とムバッペをはじめとするスター選手を上手くコントロールしていけるだろうか。そこに失敗すれば最悪のシナリオもあり得そうだ。