クラブでも代表でも地位を確立できず

日本代表で10番を背負う南野拓実。昨季までプレミアリーグの名門リヴァプールでプレイしており、継続した出場機会は得られずとも、起用されれば短いプレイタイムでも結果を残す仕事人として輝きを放っていた。

それでも今夏出場機会を求めリーグ・アンのモナコへ移籍。南野としては初のリーグ・アン挑戦となった。移籍金は総額1800万ユーロ(日本円にして約26億円)で、南野への期待値の高さがうかがえる。

モナコが期待した南野の強みは決定力の高さだろう。昨季の21-22シーズンは主にカップ戦での出場となったがシーズンを通して24試合に出場して10ゴール1アシストと結果を残した。

しかし今季はここまで出番が少なく、全コンペティション合わせて12試合に出場して1ゴール2アシストのみ。プレイタイムは439分で、リーグ・アン第11節クレルモン戦以来2試合出番がない。30日にはリーグ・アン第13節アンジェ戦が行われるが、ピッチに立つことはできるのだろうか。

クラブでの今後が心配だが、日本代表としてワールドカップ・カタール大会に臨む際のコンディションも気になる。まだメンバーの発表は行われていないが、おそらく招集される可能性は高い。だが現状南野に代表で確立されているポジションはなく、[4-2-3-1]の左サイドは久保建英と三笘薫、トップ下には鎌田大地がいる。久保と鎌田は所属チームで絶対的な地位を築いており、三笘はチェルシー戦でプレミア初先発を果たした。3人とも確実に上り調子であり、南野は対抗できるのか。