カタール・ワールドカップ(W杯)の開幕まであとわずか。このあと11月1日の14時から発表されるメンバーとともに、17日に行われるカナダとの親善試合を戦って、我らが日本代表は本戦へと向かう。

 今大会のグループステージで相まみえる3か国はドイツ、コスタリカ、スペイン。決勝トーナメントへの道のりはかなり険しいが、この3試合で森保一監督はどのようなメンバーを送り込むのだろうか。

 本サイトではW杯に招集されるであろう26人を事前に予想。今回は、その予想メンバーを基に構成されるグループステージでの推奨スターティングメンバーを選定した。

■ドイツ相手には「アメリカ戦ベース」の11人を推奨

 最初に戦うドイツはかなりの格上であるため、攻め込まれることが予想される。加えて黒星スタートを切ることは絶対に避けたいため、この試合は「勝つ」ことよりも「負けない」ことが優先されるだろう。となるとスタメンに推奨されるのは、9月に行われたキリンチャレンジカップ2022のアメリカ戦をベースにしたメンバーだ。

 このアメリカ戦で日本は、基本布陣に4-2-3-1を採用。守備時に4-4-2の陣形をとり、やや非保持にウェイトを傾けた戦い方を選択した。そのためドイツ戦はこのときの11人を基に戦うべきだろう。

 GKには権田修一。DFラインは右から酒井宏樹、吉田麻也、冨安健洋、長友佑都。CHには強度の部分で戦える遠藤航と守田英正が望ましい。SHは右に伊東純也、左に久保建英。トップ下に鎌田大地、そして最前線には走力のある前田大然だ。アメリカ戦からは左SBの中山雄太のみ、長友と代えている。

 この11人は、前線からのプレッシングや中盤でのインテンシティ、押し込まれたときのブロック守備で強みを発揮できる。特に“2度追い”でビルドアップを苦しめられる前田、欧州でも引けを取らないフィジカルを誇る遠藤&守田、サイドでの1対1に強い酒井&長友の存在は不可欠だ。

■攻撃的に戦うときは誰を起用する?

 2戦目で当たるコスタリカは現在の日本と同様、非保持をベースにした戦い方をとる。そのため比較的ボールを握りやすい展開になることが予想される。ドイツ戦の結果がどうなるかによっても戦術は変更されるだろうが、グループEの中で最も日本と実力差が小さいため、ここで3ポイントを狙いたいところだ。

 積極的に得点を奪いにいくのであれば、GKは配給力に長けたシュミット・ダニエルを起用するべきだろう。右SBには攻撃力のある山根視来を配置し、左SBにも攻撃参加できる中山雄太もしくは伊藤洋輝を置くことを推奨する。伊藤に関しては左CBでも起用できるため、その位置から縦パスを狙うのもありだろう。

 CHは強度を担保したいので、ドイツ戦で起用した2人をともに変更することは避けたい。そのため、遠藤か守田のどちらかを田中碧に代えて、攻守のバランスを崩しすぎないように振る舞うのがベターだろう。

 左SHにはスタートから三笘薫を置くのも手の1つ。ボールを握れる展開であれば守備に奔走する機会も少なくなるので、ドリブルのキレをより長い時間保つことができるはずだ。

 そしてCFには大迫勇也を推したい。同選手の持つ高いボールキープ力と屈強なフィジカルがあれば組み立ての際の逃げ道にもなれるうえに、クロスのターゲットにもなれる。ここ最近代表からは遠ざかっているが、神戸でのパフォーマンスを考慮すれば、W杯に招集される可能性は十分にあるはずだ。

 以上のメンバーと、ドイツ戦で先発した選手を混合させた11人が、コスタリカ戦で推奨されるスタメンだ。

 3戦目のスペイン戦は引き分けでも突破が決まる状況なのか、それとも勝ち点3が必須なのかなど、状況によって戦い方を変える必要がある。ここまで挙げていない選手も含めて、そのときのプランにあった人選を行うべきだろう。

 果たして森保監督は、この3試合でどの11人を送り込むのか。集大成となる舞台での選手起用を楽しみにしつつ、2大会連続の決勝トーナメント進出を見届けたい。