ベルギー代表を率いるロベルト・マルティネス監督が、インテルに所属している同国代表FWロメル・ルカクの状態について語った。フランス紙『レキップ』が同監督のコメントを伝えている。

 今季よりレンタル移籍で加入したインテルでプレーしているルカクは、8月13日に行われたセリエA開幕戦のレッチェ戦でスタメン出場を果たすと、開始2分で先制ゴールを記録。その後も同26日開催の第3節ラツィオ戦まで先発出場を続けていたものの、同28日のトレーニングで左太ももを負傷し、約2カ月の離脱を強いられていた。それでも、10月26日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)・グループC第5節のヴィクトリア・プルゼニ戦で久々にメンバー入り。3点をリードした83分からピッチに立つと、直後の87分には自身の復帰を祝福するゴールを決め、“完全復活”に近付いていると予想されていた。

 しかし、ルカクは再び戦線離脱を余儀なくされている。29日に行われたセリエA第12節サンプドリア戦では2点リードの68分から途中出場し、3-0での勝利に貢献したものの、その後左太ももの負傷が再発。離脱期間は明かされていないが、インテルを率いるシモーネ・インザーギ監督は「W杯の中断期間までに復帰するのは難しいだろう。彼はコンディションを整えるために最大限の努力を続けていたから、本当に残念なことだ」と話していた。

 FIFAワールドカップカタール2022の出場が不透明となっている中、ベルギー代表の指揮を執るR・マルティネス監督はルカクの状態に言及。「現時点では、彼はW杯でプレーできるコンディションではない。あとはドクターに運命を託すだけだ」と語り、W杯までの復帰が困難であることを伝えた。

 一方、「今週の木曜日、26名のリストが発表される直前に最終決定を行う。もし、彼がグループステージ3試合のうち1試合でも出場できる状態ならば、間違いなくチームに必要不可欠な選手だ」と話し、12月1日に行われるグループF最終節のクロアチア代表戦までにピッチに戻れる場合は、メンバーに入れる考えも明かした。「だが、もしそこまでにも復帰の目処が立たない場合、我々と共にカタールに向かうことはできない」と続け、グループステージ全試合を欠場する場合はカタール行きも絶望的となることを伝えている。

「ドクターは最善を尽くしているし、1日おきに連絡も取り合っている。完全に医学的観点からの判断だ。改善の兆しは見えているが、筋肉系トラブルは個人差が非常に大きい。リストを発表する直前まで待つことで、可能な限り正確な復帰時期を見定めたい」

 カタールW杯に臨むベルギー代表メンバー26名は現地時間の10日に発表予定となっている。ベルギー代表はグループFに入っており、23日にカナダ代表と、27日にモロッコ代表と、12月1日にクロアチア代表と対戦予定だ。