終盤の同時起用はパワフルなものになりそうだ

日本代表とワールドカップ・カタール大会のグループステージ初戦で対戦するドイツ代表が26人の招集メンバーを発表した。

マヌエル・ノイアーやヨシュア・キミッヒと主力が順当に選ばれたが、マッツ・フンメルスや怪我に悩まされているティモ・ヴェルナーやマルコ・ロイス、ルーカス・ヌメチャらは選外となった。

前線では既存戦力の招集外が多くその分新戦力が多いように思える。FWユスファ・ムココやFWニクラス・フュルクルクのことだ。どちらもストライカーであり、フル代表での経験はない。

ドイツには以前ミロスラフ・クローゼという素晴らしいストライカーがおり、ドイツ代表では71ゴールと歴代最多ゴール数を記録している。しかしそんなクローゼが代表から去ると前任者を超える、もしくは並ぶ点取り屋は現れておらず、近年のW杯や欧州選手権では思うような成績を残せていない。

イタリア、ハンガリー、イングランドと対戦したUEFAネーションズリーグではグループ3位に終わっており、ここでも決定力不足に悩まされている。第4節イタリア戦では5ゴールと大量得点を記録したが、第2節のイングランド戦や第3節のハンガリー戦ではわずか1ゴールと思うように得点を重ねることはできなかった。

理由は様々だが、最前線にこれといったFWがいないことは一つの要因だろう。そもそもMFタイプのカイ・ハフェルツを最前線で起用しており、ストライカーを置かない偽9番で試合に臨むこともある。

ハフェルツを最前線に置く現システムに限界が見えたのか、ハンジ・フリック監督は2人のストライカーを招集した。それがムココとフュルクルクだ。

ムココは17歳ながら今季ボルシア・ドルトムントで6ゴールを記録する神童で、絶賛成長中の若手だ。決定力があり、ボックス外からの強烈なミドルシュートを持っている。少し降りてボールを収めることもでき、不在だった純粋な9番として活躍が期待される。

神童と同じく初選出となったフュルクルクは29歳と苦労人だ。U-20での招集はあるが、フル代表はなく昨季は2部でプレイし19ゴールを挙げている。今季は1部に昇格してここまで13試合で10ゴール2アシストと昇格組を支えている。フュルクルクもムココと同じ純粋な9番であり、魅力は189cmからなる長身だ。今季ブンデスリーガでの空中戦勝利数65回はリーグ2位の好成績であり、終盤のパワープレイ要員として期待できる。ドイツ代表は押し込んでも明確にゴールネットを揺らす手段がなかったが、ボックス内にターゲットマンがいることで攻撃の幅が増えることになりそうだ。

フル代表での経験こそないが、日本代表としては対策すべき危険な2人だ。ムココは若くアグレッシブなFWであり、対するフュルクルクは高さとベテランならではの柔軟性を備えている。どちらかが先発というよりはこれまで同様ハフェルツが最前線でゲームを作り、後半からの起用も考えられる。フュルクルクはブレーメンで2トップ起用されており、ムココとのコンビは厄介極まりない並びとなるだろう(データは『SofaScore』より)。