ブラジル代表FWネイマールが、英紙『The Telegraph』の独占インタビューに応じ、偽らざる“素顔”を見せた。
セレソンの絶対エースは、121試合に出場し、75ゴールを記録。ペレ氏が持つ、同代表歴代最多得点記録まで残り2点に迫っている。間近に迫るカタール・ワールドカップでは大記録の更新も期待されるスーパースターだが、本人はあくまで「僕は普通の人間だ」と訴える。
「できるだけ地に足の着いた、普通の人間でありたいと思っている。他の人たちと同じように、友だちや家族がいる。僕は感情を持った人間なんだ。朝起きると、悲しいこともあれば、とても幸せなこともある。僕の気分は、他の人と同じように不規則だ」
ブラジルは2002年以来、長らく世界一の座から遠ざかる。その日韓大会は「父や家族と一緒に見た。興奮したよ。それが僕の最初のワールドカップの記憶だ」と言うも、後追いした1994年のアメリカ大会には特別な思い入れがあるようだ。
「1994年のワールドカップは、後からビデオで見たんだけど、ロマーリオが大好きだったから、その瞬間を楽しめたよ。僕にはたくさんのアイドルや、参考になる選手がいる。ペレはもちろん、ロナウド、ロマーリオ、カカ、ロナウジーニョ。僕のお気に入りだ」
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時代は移り変わり、現在はネイマールがカナリア軍団のエースナンバーを背負う。ただ、重圧はあまり感じていないようで、「とてもリラックスしている。プレッシャーはないし、むしろその反対だね。ブラジルの背番号10を身にまとい、歴史を刻めるなんて幸せだ」と言ってのけると、パリSGのチームメイトとのこんな裏話も明かした。
「みんなワールドカップに期待しているし、不安というより楽しみという感じだ。時々冗談で、決勝で対決しようなんて話もする。(リオネル・)メッシに、チャンピオンになって君に勝つよと言って、2人で大笑いしているよ。彼やキリアン(・エムバペ)とのプレーは大きな喜びだ。彼らは偉大で、メッシなんて長い間、世界最高の選手と言われてきた」
パリSGで例年以上のハイパフォーマンスを見せるクラッキは、サッカー王国に20年ぶりの歓喜をもたらせるか。「キャリアの中で想像を超える出来事を成し遂げてきた。もしそれが今日終わったとしても、僕は世界一の幸せ者だ」とは言うが、ブラジル国民は欠けたピースをカタールで回収することを一心に願っているだろう。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部