スペイン代表は17日、ヨルダン代表との国際親善試合に臨み、3-1で勝利した。
カタール・ワールドカップ(W杯)で日本代表、ドイツ代表、コスタリカ代表と同じグループEに属するスペイン。
23日にコスタリカとのグループ初戦を控える中、大会前最後のテストマッチとしてヨルダンと対戦した。ルイス・エンリケ監督はこの一戦に負傷のガヤ、ギジャモン、モラタ、マルコス・ジョレンテを除く全選手をベンチ入りさせた。
GKにロベルト・サンチェス、4バックは右からカルバハル、エリック・ガルシア、パウ・トーレス、ラポルテ。中盤はコケのアンカーにガビとソレールのインテリオール、前線は右からサラビア、アセンシオ、アンス・ファティという並びとなった。
ラポルテの左ラテラル、アセンシオの“ファルソ・ヌエベ”とやや実験的な布陣で臨んだスペイン。立ち上がりからボールを握りつつ、流動的な前線、インテリオールの積極的な前線への飛び出しを使いながら相手を揺さぶる。
そして、13分には中央で仕掛けたアセンシオからボックス左でパスを受けたファティがスムーズなボールコントロールから右足のシュートをゴール左下隅に流し込み、幸先よく先制に成功した。
先制直後に緩い守備からアル・ナイマトにボックス内への侵入を許すが、ここはGKサンチェスが冷静にコースを消して事なきを得る。これで気を引き締め直したラ・ロハは、より相手陣の深い位置で押し込む形を作り出す。その中で幾度か複数選手が絡む良い崩しを見せた、ソレールやサラビアがボックス内での決定機をモノにできない。
前半終盤にかけてはガビ、ファティのバルセロナコンビが局面で違いを生み出して再三決定機を作ったスペインだが、最後のところで粘る相手守備に手を焼いて前半の内に追加点を奪うことはできなかった。
迎えた後半、GKをサンチェスからラヤに入れ替えたほか、カルバハルに代えてアスピリクエタを投入したルイス・エンリケのチーム。立ち上がりはラヤがエリア外のハンド、相手のミドルシュートへの反応とバタつく形となったが、前半同様にファーストチャンスをゴールに結びつける。
56分、右サイド深くで仕掛けたソレールからのマイナスの折り返しを中央のサラビアがシュート。このこぼれ球に反応したガビがボックス左から丁寧な左足のシュートをゴール右隅へ流し込んだ。
この追加点の直後には4枚替えを敢行。ラポルテ、コケ、ガビ、サラビアを下げてジョルディ・アルバ、ダニ・オルモ、ジェレミ・ピノ、フェラン・トーレスを投入。この交代でフェラン・トーレスが最前線に入り、アセンシオはダニ・オルモと共にインテリオールにポジションを移した。
その後は危なげなく試合をコントロールするスペインは、さらにロドリをセンターバック、ニコ・ウィリアムズを左ウイングで投入し、オプションを試す形に。攻撃時は右のピノ、左のアルバが幅を取って3バック気味にプレーする形が増えると、84分には右から内側に入ってきたピノの鋭い足元へのパスを巧みにコントロールしてDFと入れ替わったニコ・ウィリアムズがボックス左に侵入し、3戦目にして嬉しい初ゴールを奪取。
試合終了間際にはアルバとアスピリクエタの両ベテランが共に後手を踏んだ対応でゴール前に飛び出したアル・ダルドゥールに右からのクロスを収められて巧みなゴールを許したが、3-1のスコアで勝利。
格下相手に若手の活躍が光ったラ・ロハは、まずまずの仕上がりでW杯本大会に臨むことになった。
ヨルダン代表 1-3 スペイン代表
【ヨルダン】
アル・ダルドゥール(後47)
【スペイン】
アンス・ファティ(前13)
ガビ(後11)
ニコ・ウィリアムズ(後39)