アルゼンチン代表を率いるリオネル・スカローニ監督が、母国メディア『Ole』の独占インタビューに応じた。いよいよ開幕まで残り1日となったFIFAワールドカップカタール2022、そして同国代表の“絶対的エース”であるリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)について語っている。

 前回のロシア大会でアルゼンチン代表のアシスタントコーチを務めていたスカローニ監督は、大会終了後から暫定監督として指揮官の座に就いた。その手腕が評価され、2019年11月には正式に監督としての契約を締結。コパ・アメリカ2021では“アルビセレステス”優勝へ導き、母国に28年ぶりとなる国際タイトルをもたらした。現在は公式戦36試合無敗を維持しており、チームは絶好調だ。このような状況で、スカローニ監督は選手として1度(2006年ドイツ大会)、そしてアシスタントとして1度(2018年ロシア大会)出場しているワールドカップに、監督として初めて挑むこととなる。

 スカローニ監督はワールドカップという大会を「とても残酷なもの」と表現。「サッカーの世界で起こり得るミス、致命的な出来事を許さないからです。だからこそ、我々のようなチームはすべてに喜びを感じ、楽しまなければならない。それが私の考えです。そして、アルゼンチン代表のやり方です。うまくいくことを祈りましょう」と主張した。

 さらに、スカローニ監督はメッシにも言及。メッシについては『Netflix』制作のドキュメンタリーの予告編が公開された際、コパ・アメリカ2021決勝戦のブラジル代表戦を前にした状況で、ドレッシングルームでの感情的なスピーチが話題となった。スカローニ監督は「あの映像が出たことで、彼がどんな人なのかがわかってもらえた。このような面では良かったと思います」とコメント。さらに、「彼は常にあの映像と同じように、チームに適切な言葉をかけてくれます。彼は今、完全に成熟した状態です。何よりもサッカーを楽しむことができています」と続け、メッシがチームに与える影響力にも触れている。

 エースとして、そしてキャプテンとしてアルゼンチン代表を支えるメッシは、これが最後のワールドカップ出場となる。英雄の“ラストダンス”を前に、指揮官としてどのような言葉をかけたのか。それを尋ねられると、スカローニ監督は以下のように回答している。

「他のチームメイトに対してかけた言葉と同じです。楽しむこと。彼はこのワールドカップを楽しみ、ピッチの上で楽しい時間を過ごせるはず。きっと私たちが知っているようにプレーしてくれることでしょう」

 本大会でアルゼンチン代表はグループCに入っている。22日にサウジアラビア代表と、26日にメキシコ代表と、30日にポーランド代表と対戦予定だ。