新時代の主役となるのは誰だ

FIFAワールドカップ史上最高と言ってもいいほどの盛り上がりを見せたアルゼンチンVSフランスの決勝も終わり、カタール大会は幕を閉じた。今大会が最後のワールドカップと覚悟を決めていたベテランのスター選手が多くいたことや、アジア勢とアフリカ勢の番狂わせもあって大いに盛り上がった大会だったと言える。

まだ4年後の話をするには早すぎるが、米『ESPN』は早くも4年後の2026年大会はもっと盛り上がるのではないかと期待をかけている。

まだメッシやネイマール、クリスティアーノ・ロナウドがどう動くかは分からないが、4年後のFIFAワールドカップでは新たな世代がスターとなるだろう。今大会で才能を存分に発揮してくれたイングランド代表MFジュード・ベリンガム、ドイツ代表MFジャマール・ムシアラといったティーンエイジャーも次の4年でさらなる成長を遂げるはずだ。

何より同メディアが期待しているのは、アーリング・ハーランドVSキリアン・ムバッペの実現だ。メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、ネイマールらのライバル関係に区切りがつき、次の10年はマンチェスター・シティで大暴れするハーランドと今大会得点王のムバッペが世界の頂点を争うと予想されている。これはクラブシーンでも同様だ。

まずノルウェー代表が4年後の出場を決められるかが問題だが、4年後からは出場国が32から48に増える。欧州予選の厳しさは変わらないが、ノルウェーのような中堅国にとって出場枠増加は大きな意味を持つ。

2026年大会は欧州が現行の13から16へ出場枠が増え、アフリカは5から9.5、南米は4.5から6.5、アジアは4.5から8.5、北中米カリブ海は3.5から6.5となる。

今大会では欧州のイタリア、アフリカのナイジェリア、南米のコロンビアやチリといった国が出場を逃したが、4年後はこうした力のあるチームが出場を逃すケースが減ると予想される。まだレギュレーションがどうなるか分からないが、やはり強豪とされるチームが多く出てくるワールドカップの方が見応えはあるだろう。今大会なら、やはり昨夏のEURO2020王者イタリアがいないのは寂しいものがあった。

同メディアはサウジアラビアがアルゼンチンを撃破するなど、カタール大会で番狂わせが多かったことにも触れており、大陸間の実力差が縮まってきているのであれば出場国増加で面白いゲームが増えるかもしれない。特に楽しみな若手が育ち、ホスト国の1つにもなるアメリカ代表は興味深い。アメリカが今回のモロッコのように強烈なサポーターの声援を背にベスト4まで進む可能性も十分に考えられる。

4年後の出場国増加がさらなる盛り上がりを呼ぶのか見通せない部分も多いが、早くも期待は広がっている。