フランスサッカー連盟(FFF)は19日、FWカリム・ベンゼマがフランス代表から離脱することを発表した。
英『スカイ・スポーツ』などによると、ベンゼマは19日のトレーニング中に左太ももを痛めて途中離脱。その後、検査を受けて左大腿四頭筋の肉離れと診断され、回復までに約3週間かかることからフランス代表離脱が決まったという。
もともと懸念はあった。今季はすでに何度か筋肉系の問題を抱え、10月下旬にも戦線離脱。11月2日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ最終節のセルティック戦で復帰して30分弱プレーしたものの、再び離脱していた。
今年のFIFAバロンドールを受賞し、世界最高のプレーヤーとしてワールドカップに臨むはずだったベンゼマの不在はフランス代表にとって大きな痛手だろう。本人にとっても2大会ぶりの出場で、34歳という年齢を考えれば最後のワールドカップになっていたかもしれないだけに、モチベーションは非常に高かったはずだ。
フランス代表を率いるディディエ・デシャン監督は、ベンゼマの離脱を受けて「カリムは今回のワールドカップを非常にに大きな目標にしていたので、非常に悲しく思っている。フランス代表にとって新たな打撃となったが、私は自分のチームに完全な自信を持っている。この大きな挑戦に向かうために全力を尽くす」とコメントした。
そして、ベンゼマ本人は自身のインスタグラムに「これまでの人生で決して諦めることはなかったが、今夜はチームのことを考えなければならない。なので、素晴らしいワールドカップにするために、チームを助けることができる誰かに僕の場所を譲らなければならない」と無念のコメントを投稿していた。
フランス代表では、当初からMFエンゴロ・カンテとMFポール・ポグバが負傷のため招集されていない。さらにFWクリストファー・エンクンクやDFプレスネル・キンペンベも負傷により招集を辞退することになった。
ベンゼマがチームを離れた現在も、DFラファエル・ヴァランやDFジュール・クンデなど主力級に負傷のリスクを抱えている選手が多くいる状態だ。2018年ロシアワールドカップの王者は、2連覇に向けて大きな壁にぶつかっている。