3度目のワールドカップということもあり、日本代表のベテランDF・酒井宏樹は、「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の開幕を直前に控えても落ち着き払っていた。インタビューには時折笑顔を見せながら、日本代表の初戦となるドイツ戦に向けての状態を冷静に分析。もちろん勝利を目指すが、仮に落としても気持ちを切らさずグループリーグ突破へ戦い続けることの大切さを強調した。個人の目標は「笑ってこの大会を去りたい」というものだった。

【映像】大会に向けて笑顔で語る酒井宏樹

-開幕を迎えての状態は。

 コンディション的には、ここに入って時差ボケも解消されていますし、少しずつ精神的なところも含めて準備はできています。

-中東で初のワールドカップ。独特な雰囲気は。

 ロシアもブラジルも雰囲気は違ったもので、ワールドカップはそういうものかなと勝手に思っています。

-離脱していたメンバーも戻ってきた。雰囲気のよさは。

 非常にいいと思います。雰囲気のよさと結果がリンクするわけではないので、そこは集中していかないといけないですし、みんなで気を引き締めていかないといけないところかなと思います。そういう役割じゃないですが、若い選手も精神的に大人な選手も多いですし、すごく信頼しています。

-若い選手とのコミュニケーションは。

 僕のキャラ的にもそんなに怖いっていう感じではないと思うで、みんなフランクに話してくれますし、ただただ普通に接しているだけです。

-逆にいじられることもあるか。

 全然ありますね。ヨーロッパでプレーしている選手が多いですし、向こうは上下関係が少しゆるい部分があるので、そういう意味でチームの雰囲気がよくなっている印象が外から見てもあるんじゃないかなと思います。

-初戦はドイツで、いきなり厳しい相手。対ドイツのイメージは。

 国民柄的にも、ヨーロッパの中では勤勉というか規律がすごくしっかりしているチームのイメージがあります。サッカーも同じでなかなか崩れない印象があります。。劣勢でもしっかり勝ち点3を取って、次の試合に臨んでいくっていうチームとしての力強さがある印象です。非常に難しい試合になると思いますが、これこそがワールドカップだと思いますし、そこで勝ち点3を取ることをみんな熱望しているので、その勝ち点3を本当にゲットできたらと思っています。

-ドイツ戦のポイントは。

 弱点がないですし、どの選手も抑えなきゃいけないポイントだと思うので、ディフェンダーとしては常に集中すればいいだけだと思っていますし、試合中に弱点を見つけることができれば、僕らにも勝機があると思う。非常に楽しみですし、全て抑えたいです。

-初戦の重要性は。

 もちろん重要だと思いますし、ただ取れなかった時のイメージも想定していないといけない。取れなかったからグループリーグ突破できないというようになってしまうのはありえないこと。本当にグループリーグを突破すればいいという考えだけにならないと、ちょっと危険だと思う。そこはみんなと共有していきたいと思います。

-チームにはドイツでプレーしている選手も多い。

 ヨーロッパでプレーしていれば、だいたいその国々が違うサッカーをするのはわかりますし、僕自身も4年間いたので、そこに関してはあまり心配していないです。

-ワールドカップに入ってからの練習環境は。

 ピッチはきれいですし、選手にとってかなりストレスがかからない状況になっているので、選手にとってはありがたいです。

-日本のサポーターへメッセージを。

 期待してくださっている方々に向けて、少しでもその期待に応えられるように、僕ら26人は全力で準備していくので、必ずいい結果を出して、みんなで盛り上がれるように、そういう環境を作れたらと思います。

-どんなワールドカップにしたいか。

 どの大会も思っていますが、笑ってこの大会を去りたいと思っているので、どの試合も100%満足いく試合はないですけど、大きな満足感を得て、この大会を終わりたいです。
(『ABEMA NEWS』より)