センターバックの陣容は世界一と言ってもいい
パリ・サンジェルマン所属のプレスネル・キンペンベが離脱することになったとはいえ、前回王者フランスのセンターバックは非常に層が厚い。ここの豪華さは世界最高と言ってもいいだろう。
先発候補となるのは前回優勝を知るラファエル・ヴァラン、バイエルンのダヨ・ウパメカノ、リヴァプールのイブラヒマ・コナテ、アーセナルのウィリアム・サリバ、キンペンベに代わって追加招集されたモナコのアクセル・ディサシ、バルセロナのジュール・クンデといったところか。
クンデはサイドバックもこなせる選手のため、そちらへ回す手もある。いずれにしても、ビッグクラブで活躍する猛者ばかりだ。
経験値ならヴァランが圧倒的だが、マンチェスター・ユナイテッド移籍後のヴァランは負傷も目立っている。4年前と同じ状態かと問われれば微妙なところで、思い切って若い選手たちにセンターバックを任せる手もある。
何よりの脅威は身体能力だ。ウパメカノ、サリバ、コナテらは1対1の対応に極めて強く、スピードも抜群。まだ若いサリバはやや足下のプレイで凡ミスするところも見られるが、それが気にならないほどの守備センスだ。
全員背が高くてスピードもある。現代のトレンドを抑えたセンターバックが複数枚揃っているところにフランスの強みがあり、センターバックの陣容は4年前より明らかに上だ。
ヴァランを外す場合でもウパメカノ、サリバでコンビを組めば問題ない。3バックにする場合は左にリュカ・エルナンデスを回すこともでき、この守備を崩すのは容易ではない。
果たしてディディエ・デシャンはどのコンビを起用してくるのか。グループステージではローテーションも可能で、豪華すぎるセンターバックの起用法は要注目だ。