【FIFA ワールドカップ カタール 2022・グループB】アメリカ vs ウェールズ(日本時間11月22日/アフマド・ビン・アリ・スタジアム)

アメリカがサッカー後進国で、W杯の新人扱いするのは大きな間違いだ。94年に自国開催で出場してから四半世紀が経過し、チャンピオンズリーグに出場しているビッグクラブに在籍している選手も少なくない。身体能力を活かし、運動量と体力勝負の試合運びは影を潜め、今ではポゼッション志向のモダンサッカーを見せてくれる。

ただ、いわゆる国外組と国内組の混合隊で、連携の精度と完成度に課題が残る。W杯直前の日本戦では、ハイプレスに遭ったDFラインが混乱し、幾度となく相手にビッグチャンスを与えることとなった。

【映像】注目の2位争いは激戦必至!アメリカ vs ウェールズ(放送中)

DFラインと違って中盤から前線にかけてはタレントが揃っている。マッケニー(ユベントス)、アダムス(リーズ)、アコスタ(ロサンゼルスFC)の3枚は今が旬だろう。トップには卓越したボールテクニックと、正確無比なシュート力を持つプリシッチ(チェルシー)が君臨する。粒揃いのタレント軍団と言ってもいいアメリカを侮ると、相手はこっぴどい仕打ちを受けるだろう。

対するウェールズは、あのウクライナとのプレーオフという特別なシチュエーションを乗り越え、苦難の末にヨーロッパ予選を勝ち抜いた。W杯出場は実に16大会ぶり(64年ぶり)である。

伝統的なウェールズフットボールである「縦に強く=速く」は64年経過しても変わっていない。予選を通じた戦いは堅守速攻、そしてセットプレー。カウンターアタックの典型的な戦術を駆使しながら、しぶとく勝ち抜くスタイルは健在だ。黄金世代と称されたウェールズの象徴、ギャラス・ベイルとアーロン・ラムジーはおそらくこの大会が最後となるかもしれない。初の、そして最後の?W杯に臨むその決意は恐ろしく固く、強いものになっているだろう。

レアル・マドリーでは控え組に回っていたベイルも、何故か代表に戻ると精気を取り戻し、予選ではお家芸の直接FKを突き刺しチームを救ってきた。ラムジーとのホットラインは相手にとっては脅威となるだろうし、この二人をいかに気持ちよくプレーさせないかが、ウェールズを扱う大きなポイントだ。

両チームのスターティングメンバーは次のとおり。

【アメリカ】4-1-2-3

GK
マット・ターナー

DF
セルジーノ・デスト
ウォーカー・ジマーマン
アントニー・ロビンソン
ティム・リーム

MF
タイラー・アダムス
ユヌス・ムサ
ウェストン・マッケニー

FW
クリスチャン・プリシッチ
ティモシー・ウェア
ジョシュ・サージェント

【ウェールズ】3-4-2-1

GK
ウェイン ヘネシー

DF
ネコ・ウィリアムズ
ベン・デイビス
クリス・メファム
ジョー・ロドン
コナー・ロバーツ
イーサン・アンパドゥ

MF
ハリー・ウィルソン
アーロン・ラムジー

FW
ギャレス・ベイル
ダニエル・ジェームズ

【注目選手】

ティモシー・ウェア(アメリカ)
あの伝説の選手、リベリアの怪人ジョージ・ウェア(現リベリア大統領)の息子。親父譲りの爆発的なドリブルで局面を打開するタレント性十分なFW。後半のジョーカーとして起用され、彼がゴールを挙げるなら、それは勝利に直結する1点になるかもしれない。彼の得点はそれ以上の価値と雰囲気をチームにもたらすだろう。

ギャレス・ベイル(ウェールズ)
圧倒的な速さはさすがに衰えたが、それでもサイドを疾風する姿は、ベイルのトレードマークだ。彼にとってアメリカは、今年移籍したロサンゼルスFCが所属するMSLの国。W杯最初の相手がアメリカというのも何かの因縁か。

アーロン・ラムジー(ウェールズ)
長らくアーセナルのダイナモとして献身的なプレーを続けてきたラムジーも30歳を超える年齢となった。ウェールズの心臓であり、アイコンである。彼自身もちろんW杯は初めてであり、どんなプレーを代表ユニフォームに身を包みながら繰り広げるのか?

(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)