アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン/フランス)が、22日に行われるFIFAワールドカップカタール2022・グループC第1節サウジアラビア代表戦に向けて意気込みを示した。21日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。

 1987年6月24日生まれのメッシは現在35歳。バルセロナの下部組織出身で、2004年10月にトップチームデビューを果たした。これまでに通算750得点以上を記録し、チャンピオンズリーグ(CL)やラ・リーガ、コパ・アメリカなど35タイトル以上を獲得。歴代最多となる7度のバロンドール賞を筆頭に、個人タイトルも総なめしている“神の子”だが、唯一手中に収めていないのがW杯のトロフィーなのだ。

 かねてから、今大会が最後のワールドカップになることを公言しているメッシ。自身5度目のワールドカップが目前に迫る同選手は「おそらくこれが、僕にとって最後のワールドカップになる。抱き続けているこの大きな夢を実現するための最後のチャンスだ」と改めて強調。さらに「アルゼンチン以外の多くの人々も、僕らがチャンピオンになることを望んでいること、そしてそれが僕によるところが大きいということは、とても素敵なことだ。これまでのキャリアで、世界中の人々から愛されたことにありがとうと伝えたい。ここカタールも例に漏れずにね」と世界中のフットボールファンに対する感謝の思いを口にした。

 またメッシは、今季ここままでリーグ戦13試合に出場し7ゴール10アシストを記録するなど好調を維持し、満を持してカタールの地に乗り込んできた。18日と19日のトレーニングでは別メニュー調整を行っていた同選手だが、「コンディション的にも肉体的にも、とてもいい状態。何の問題もない」と語りつつ、「打撲があったからだけど、おかしなことは起きていないよ。念のためだ」と明かしている。

 最後に、メッシは「これまでのワールドカップよりも良い状態で臨めるかどうかはわからないけど、僕たちは(コパ・アメリカを)制したことで、かなりリラックスしているんだ。代表チームやその結果について不安を抱くことなく、楽しみながら、これまでとは違った形で取り組むことができている」とメッシにとって代表初タイトルとなったコパ・アメリカ(2021年)以降、気負うことなくプレーできているようだ。

 そんなメッシに呼応するように、アルゼンチン代表は36戦無敗のまま、グループC第1節でサウジアラビア代表と対戦する。“同国の英雄”ディエゴ・マラドーナ氏らの活躍により優勝した1986年大会以来の世界王者へ、そして“神の子”は唯一手にしていないタイトルを獲得することができるのだろうか。