優勝候補がまさかまさかの黒星スタートだ。

 11月22日に開催されたカタール・ワールドカップ(W杯)のグループステージ(C組)第1節で、アルゼンチンはサウジアラビアと対戦し、1-2で敗れた。

 リオネル・スカローニ監督が率いる南米王者は、開始10分にリオネル・メッシのPKで幸先よく先制するも、オフサイドによるゴール取り消しもあり追加点を奪えずにいると、48分にサレー・アル・シェハリ、53分にはサレム・アル・ドサリに立て続けに被弾。

 その後、必死の反撃に出たものの、最後までスコアを動かせず、痛恨の逆転負けを喫した。

 相手はFIFAランクでも50位近く差のある格下、そして36戦無敗と絶好調だっただけに、あまりに衝撃は大きい。現地メディアはこぞって大事件として取り上げており、『Tyc Sports』は「歴史的敗戦」と見出しを打ったうえ、「スカローニのW杯デビュー戦は惨敗に終わった」と報じた。
【動画】5分間で圧巻の逆転劇!優勝候補アルゼンチンを葬り去ったサウジアラビアの2ゴール ※投稿の白地部分をクリック
 また、同国で最も有名な全国紙『Ole』も「信じられないが、現実だ。アルゼンチンは最も与し易いサウジアラビアに敗れ、決勝トーナメント進出が危ぶまれる」と伝えた。

 一方で、同紙は光をもたらすポジティブなデータも紹介。以下のような補足情報を加えている。

「勝点4でのグループステージ突破が困難なのは明らかだ。ただ、2018年のロシア大会では我がアルゼンチンほか、日本がセネガルにイエローカード(フェアプレー)の差で上回り、通過したケースもある。楽観的な見方をすれば、初戦で負けたチャンピオンもいる。2010年の南アフリカ大会のスペインだ」

 今後、メキシコ、ポーランドと相まみえるアルゼンチンは、危機的状況から這い上がれるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部