ウェールズNo.1の持ってる男

以前所属していたレアル・マドリードでは批判を浴びる機会も多かったが、やはりウェールズ代表でのFWガレス・ベイルは別人だ。

今回64年ぶりのワールドカップ出場を決めたウェールズにおいてベイル、MFアーロン・ラムジーの世代は黄金世代であり、両者とも今回が最後のワールドカップになるかもしれない。何より欧州予選を突破するのが困難なため、今回ウェールズがカタール大会に懸ける思いはかなりのものだろう。次の出場はいつになるか分からないのだ。

そのウェールズはグループB初戦でアメリカ代表と激闘を演じ、終盤にベイルがPKを決めて1-1のドローに持ち込んだ。初戦で勝ち点1を拾ったのは大きな収穫だ。

PKを自ら獲得し、自ら豪快に決める。ウェールズの同点劇はまさにベイル劇場と呼ぶにふさわしく、ウェールズ代表でのベイルは人が変わる。

英『BBC』によると、以前ウェールズ代表の主将を務めていたアシュリー・ウィリアムズも重要な場面で得点に絡むベイルの勝負強さを信じているようだ。

「アメリカ戦での彼は少しエネルギーが不足しているように見えた。平凡ではあったが、彼はピッチのリーダーであり続けた。それほどゲームには絡んでいなかったけど、彼は重要なゴールを決めたね。それは常に彼がやっていることだ」

終盤にも関わらずベイルが相手選手を追いかけて自陣まで必死のスプリントをかけるシーンもあり、そのモチベーションは特別だ。ウェールズがグループを突破するには、チームのキングであるベイルが欠かせない。