FWバチュアイのゴールで1-0勝利 カナダはMFデイビスがPK失敗

 ベルギー代表は現地時間11月23日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグF組の初戦となるカナダ代表戦で1-0の勝利を収めた。前回大会3位の強豪は苦しみながらも白星発進となった。

 前回のロシアW杯では決勝トーナメント1回戦で日本代表を下し、最終的に3位になったベルギー。得点源のFWロメル・ルカクはコンディションが整わずにメンバー外となったが、MFケビン・デ・ブライネやGKティボー・クルトワなど今大会も各ポジションに実力者が揃う。

 対するカナダは1986年メキシコW杯以来36年ぶり2度目の大舞台となる。ドイツの名門バイエルン・ミュンヘンに所属するMFアルフォンソ・デイビスが注目のタレントで、開幕前のテストマッチでは日本に2-1で勝利を収めていた。

 そして、この試合で日本の山下良美審判員が第4審判を担当し、W杯デビューを飾った。今大会はW杯史上初めて女性主審と女性副審がそれぞれ3名ずつ選出されており、山下審判員は3名の女性主審の一人だった。

 最初に動きがあったのは前半8分。ベルギーがエリア内でハンドの反則を犯し、カナダにPKが与えられた。しかし、デイビスのキックはコースが甘くなり、ベルギーの守護神GKクルトワに防がれた。

 ピンチを脱したベルギーはカナダのハイプレスに手を焼き、なかなかチャンスが生み出せなかったなかで同44分、先制に成功。最終ラインからの縦パスに抜け出したFWミシー・バチュアイが左足のボレーシュートを突き刺した。

 後半に入ってもカナダが前線からの積極的な守備でベルギーを苦しめた。シュート数でもベルギーを圧倒したが、失点を挽回することはできなかった。一方のベルギーは前半に奪った1点のリードを最後まで保ったとはいえ、攻撃は連動性に乏しく、デ・ブライネの推進力頼みの感は否めず。苦しみながらの勝利となった。

 このF組のもう一試合はクロアチア代表とモロッコ代表がスコアレスドローに終わっていたため、勝ち点3を手にしたベルギーが単独首位に立った。(FOOTBALL ZONE編集部)