FIFAワールドカップカタール2022・グループAの第2節が25日に行われ、オランダ代表とエクアドル代表が対戦した。

 オランダ代表は21日に行われた初陣でセネガル代表と対戦。なかなかゴールネットを揺らせなかったものの、84分にコーディ・ガクポが待望の先制ゴールを挙げた。後半アディショナルタイムに1点を追加し、白星スタートを飾っている。一方、エクアドル代表は大会全体の開幕戦でカタール代表と対戦。“エース”のエネル・バレンシアが2ゴールを決める活躍を見せ、開催国相手に完璧な戦いぶりを披露していた。第2節はグループAの初戦を勝利で終えたチーム同士の対戦となっている。

 オランダ代表は前節からスターティングメンバーを3名変更。マタイス・デ・リフト、ステフェン・ベルハイス、フィンチェント・ヤンセンに代わって、ユリエン・ティンバー、デイヴィ・クラーセン、トゥーン・コープマイネルスが先発に入った。一方、エクアドル代表の変更は1名のみ。センターバックのジャクソン・ポロソを起用し、5バックで試合に臨んでいる。

 試合は序盤に動く。6分、ネイサン・アケからの斜めのパスはモイセス・カイセドに奪われたものの、バックパスをクラーセンが回収する。ボールを引き取ったガクポが左足を振り抜くと、強烈な一撃がゴールネットを揺らした。オランダ代表が先手を取っている。

 幸先良く先制に成功したオランダ代表だったが、徐々にエクアドル代表が試合の主導権を握る。20分を過ぎた頃から両サイドのスピードを活かした攻撃を披露。32分にはバレンシアがカットインから右足で強烈なシュートを放ったが、GKアンドリース・ノペルトの横っ飛びセーブに阻まれた。前半アディショナルタイムには右コーナーキックのこぼれ球からアンヘロ・プレシアードが右足シュート。ペルビス・エストゥピニャンがコースを変えてネットを揺らしたものの、オフサイドポジションに立っていたポロソがGKのブラインドになったと判断され、オフサイドの判定に。前半はこのままオランダ代表の1点リードで終了している。

 後半に入るとオランダ代表がメンバーチェンジ。ステーフェン・ベルフワインに代わって、負傷からの復帰直後でベンチスタートとなっていたメンフィス・デパイをピッチに送り出した。それでも、試合は依然としてエクアドル代表ペース。49分にはハイプレスから高い位置でボールを奪うと、ペナルティエリア左でボールを持ったエストゥピニャンが左足で狙う。この一撃はGKノペルトに弾かれたものの、こぼれ球をバレンシアが押し込んだ。バレンシアの今大会3得点目で、エクアドル代表が試合を振り出しに戻している。

 勢いに乗ったエクアドル代表は59分、右サイド高い位置を取ったプレシアードがグラウンダーのクロスボールを送ると、バレンシアが右足で強烈なシュート。これはフィルジル・ファン・ダイクにブロックされるも、こぼれ球を拾ったゴンサロ・プラタが左足でコントロールショット。狙い澄ました一撃はクロスバーに嫌われた。

 その後も完全にエクアドル代表のペースで試合は進んだものの、オランダ代表もこれ以上の追加点は与えず。90分にはバレンシアがプレー続行不可能となるアクシデントも発生した。スコアは動かずにタイムアップの笛が吹かれ、試合はドローで終了。オランダ代表は勝てばこの試合で決勝トーナメント進出が決められたものの、エクアドル代表に終始試合のペースを握られ、勝利を逃すこととなった。一方、この前に行われた一戦でセネガル代表に1-3で敗れたカタール代表は、グループ敗退が決定している。

 次節は29日に行われ、オランダ代表はカタール代表と、エクアドル代表はセネガル代表と、それぞれ対戦する。

【スコア】
オランダ代表 1-1 エクアドル代表

【得点者】
1-0 6分 コーディ・ガクポ(オランダ代表)
1-1 49分 エネル・バレンシア(エクアドル代表)

【スターティングメンバー】
オランダ代表(3-4-1-2)
GK:ノペルト
DF:ティンバー、ファン・ダイク、アケ
MF:ダンフリース、F・デ・ヨング、コープマイネルス(79分 デ・ローン)、クラーセン(69分 ベルハイス)、ブリント
FW:ベルフワイン(46分 デパイ)、ガクポ(79分 ウェクホルスト)

エクアドル代表(5-4-1)
GK:ガリンデス
DF:プレシアード、ポロソ、F・トーレス、インカピエ、エストゥピニャン
MF:プラタ(90分 イバーラ)、メンデス、カイセド、イバーラ、エストラーダ(74分 サルミエント)
FW:バレンシア(90分 ロドリゲス)