カタール・ワールドカップ(W杯)のグループB第2節、イングランド代表vsアメリカ代表が25日に行われ、0-0のドローに終わった。

攻撃陣の爆発によってイラン代表との初戦を6-2の圧勝で飾った優勝候補のイングランド。この試合の勝利で決勝トーナメント進出一番乗りとなるスリーライオンズは、コンディションが懸念されたケイン、マグワイアが共にスタメンに名を連ねて初戦と全く同じメンバーを採用した。

一方、ウェールズ代表との初戦を1-1のドローで終えたアメリカは今節先に試合を行って勝利したイランとの最終節を控える中、グループ本命相手に勝ち点3奪取を狙った。初戦からはサージェントに代えてライトを起用した以外、同じメンバーを継続した。

立ち上がりから主導権争いが続く中、徐々にボールの主導権を握ったイングランドが優勢にゲームを進めていく。そして、10分には序盤から攻撃の起点としていたサカの右サイドからの折り返しをボックス中央のケインがダイレクトシュート。だが、これはDFジマーマンのブロックに遭い、枠の右へ外れる。

以降もボールを握るイングランドはケインのキープ力を生かしながら両ウイング、中盤の攻撃参加を促しながらゴールを目指すが、徐々に球際の勝負、切り替えの部分でアジャストしてきたアメリカに苦戦。なかなかフィニッシュまで持ち込むことができなくなる。

一方、守備でリズムを掴み始めたアメリカはカウンターを軸に押し返す。攻撃の回数自体は多くないものの、クロスやシュートで終える効率の良さが光る。

その中で26分には右サイドのウェアのクロスに反応したゴール前のマッケニーのダイレクトシュート、33分にはボックス左に侵入したプリシッチがクロスバーを叩く際どい左足のシュートと続けて決定機を創出した。

その後も一進一退の攻防が続く中、前半アディショナルタイムにはイングランドが盛り返し、ショーの見事な抜け出しからの折り返しにサカ、スターリングのワンタッチパスでフリーとなったマウントがエリア外からの鋭いミドルシュートでゴールに迫ったが、GKターナーのファインセーブなど、アメリカの好守に阻まれた。

互いに選手交代なしで臨んだ後半も拮抗した展開は変わらず。ただ、互いにビルドアップやプレスの部分で修正を施した中、アメリカのボールの循環がスムーズとなり、バーホルターのチームがより優勢に試合を進めていく。

再三深い位置まで侵攻を許してセットプレーを与えながらも最後の局面では身体を張って失点を凌ぐイングランド。ただ、後半はボール保持率を含めて攻撃がうまくいかない。これを受け、69分にはベリンガムとスターリングを下げてヘンダーソン、グリーリッシュを同時投入。選手交代で戦い方に変化を加える。

アメリカの運動量低下、時間を作れるグリーリッシュ投入の影響などもあり、ここから試合は膠着。中盤での攻防が続く。

その後、両ベンチが新たに交代カードを切って最後の勝負に出る。フレッシュな選手の投入で再びプレー強度が高まるが、互いにゴールが遠い。後半アディショナルタイムにはショーのFKをゴール前のケインが頭で合わすが、これは枠の左に外れた。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、白熱の一戦はゴールレスドローに終わった。

この結果、今節での突破を逃すも首位をキープしたイングランドは最下位ウェールズと、2戦連続ドローのアメリカは2位のイランと29日に行われる最終節に臨むことになった。

イングランド代表 0-0 アメリカ代表