拮抗した戦いとなることが予想されるイングランド対フランスの一戦

FIFAワールドカップ・カタール大会では、優勝候補イングランドが順当にベスト8まで勝ち上がっている。今大会の彼らは過去最高レベルの得点力を見せつけており、準々決勝のフランス戦にも期待が持てそうだ。

グループステージを2勝1分で終えたイングランドは、初戦のイラン戦で6ゴールの大勝を飾った。2戦目のアメリカ戦こそスコアレスドローに終わったが、前線のメンツを入れ替えて臨んだ3戦目のウェールズ戦では3ゴールを奪い快勝。グループステージで計9ゴールを記録したが、これはスペインと並ぶトップタイの得点数だった。

そして、決勝トーナメント1回戦のセネガル戦でもイングランドは3ゴールを決めて完勝を収めている。イングランドの今大会得点数は4試合12ゴールにまで伸び、エースFWハリー・ケインにも今大会初ゴールが生まれた。

過去の成績を振り返ってみると、今大会のイングランドの好調ぶりがよくわかる。初優勝を成し遂げた1966年イングランド大会は6試合で11ゴール、4位に終わった1990年イタリア大会は7試合で8ゴール、同じく4位に終わった2018年ロシア大会は7試合を戦って12ゴールと、今大会ほど高い得点率を記録したことはない。

多くの得点をあげることができている要因には、やはり攻撃陣の充実があげられるだろう。ゴールやアシストだけでなく、チャンスメイクもできるケインを中心に、両ウイングのFWブカヨ・サカやFWラヒーム・スターリング、FWマーカス・ラッシュフォード、FWフィル・フォーデンなどがしっかり結果を残している。スターリングは諸事情により緊急帰国となってしまったが、他にもイラン戦でゴールを決めたFWジャック・グリーリッシュなどが控えており、やはり層は厚い。

対するフランスも、エースFWキリアン・ムバッペが4試合で5ゴール2アシストと猛威を奮っており、攻撃力は高い。イングランド、フランス共に守備も堅いため、打ち合いになるとは限らないが、激しい攻防が繰り広げられるはず。これまで以上にレベルの高い試合となることは間違いないだろう。