FIFAワールドカップカタール2022・グループF第2節が27日に行われ、クロアチア代表とカナダ代表が対戦した。
先に行われた試合でモロッコ代表がベルギー代表を下し、混戦模様となっているグループF。ともに今大会初勝利をかけて試合に臨んだ一戦、開始68秒に試合の均衡が破れる。カナダ代表はGKミラン・ボージャンからのロングボールをサイル・ラリンがハーフウェーライン付近で収め、右サイドへ展開。タジョン・ブキャナンがクロスを送ると、ファーサイドからゴール前に飛び込んだアルフォンソ・デイヴィスが強烈なヘディングシュートを突き刺した。今大会におけるここまでの最速ゴールとなり、カナダ代表にとっては記念すべきW杯初ゴールとなった。
クロアチア代表は26分、マルセロ・ブロゾヴィッチの縦パスを受けたマルコ・リヴァヤがワンタッチで相手DFの背後にスルーパスを通し、アンドレイ・クラマリッチが抜け出す。ペナルティエリア右まで運んだクラマリッチは相手GKとの一対一を制してゴール左下へと流し込んだが、リヴァヤのオフサイドを取られて得点は認められない。
それでも36分、クロアチア代表が試合を振り出しに戻す。ペナルティエリア左からイヴァン・ペリシッチが相手の股の間を通してスルーパスを供給。抜け出したクラマリッチが難しい角度から左足を振り、ゴール右下へと流し込んだ。
さらに44分、クロアチア代表が逆転に成功する。右サイドを崩したヨシプ・ユラノヴィッチが一気にバイタルエリアまでドリブルで運び、相手に囲まれながらも粘ってリヴァヤにボールをつなげる。リヴァヤはペナルティエリアの手前から右足を振り抜き、ゴール左下へと突き刺した。
1点リードで折り返したクロアチア代表は、54分にビッグチャンス到来。ブロゾヴィッチのスルーパスに抜け出したルカ・モドリッチが右サイドからグラウンダーで折り返し、ボックス中央のクラマリッチがダイレクトで合わせる。しかし、相手GKボージャンの好セーブに阻まれて3点目は奪えない。
その後も主導権を握るクロアチア代表は、70分にリードを広げる。ペリシッチが左サイドから右足でクロスを供給。ファーのクラマリッチがトラップを挟んで左足を振り抜き、ゴール左下隅へと流し込んだ。
そして試合終了間際、ハーフウェーライン付近での相手のコントロールミスからクロアチア代表がカウンターを展開。一気にボックス内まで運んだミスラヴ・オルシッチは、並走していたロヴロ・マイェルへのラストパスを選択し、マイェルは冷静に左足でゴールへと流し込んだ。
試合はこのまま終了。前回準優勝のクロアチア代表が今大会初勝利を挙げ、モロッコ代表と勝ち点「4」で並んだ。一方、2連敗のカナダ代表は、36年ぶりの出場となった今大会でもグループステージ敗退が決まった。最終節は12月1日24時(12月2日0時)から行われ、クロアチア代表はベルギー代表、カナダ代表はモロッコ代表と対戦する。
【スコア】
クロアチア代表 4-1 カナダ代表
【得点者】
0-1 2分 アルフォンソ・デイヴィス(カナダ代表)
1-1 36分 アンドレイ・クラマリッチ(クロアチア代表)
2-1 44分 マルコ・リヴァヤ(クロアチア代表)
3-1 70分 アンドレイ・クラマリッチ(クロアチア代表)
4-1 90+4分 ロヴロ・マイェル(クロアチア代表)
【スターティングメンバー】
クロアチア代表(4-3-3)
リヴァコヴィッチ;ユラノヴィッチ、ロヴレン、グヴァルディオール、ソサ;コヴァチッチ(86分 マイェル)、モドリッチ(86分 パシャリッチ)、ブロゾヴィッチ;クラマリッチ(72分 ヴラシッチ)、リヴァヤ(60分 ペトコヴィッチ)、ペリシッチ(86分 オルシッチ)
カナダ代表(4-4-2)
ボージャン;ジョンストン、ヴィトーリア、カマル・ミラー、ラリア(62分 ホイレット);ブキャナン、ハッチンソン(72分 アデクグベ)、ユースタキオ(HT コネ)、アルフォンソ・デイヴィス;ジョナサン・デイヴィッド(72分 カヴァリーニ)、ラリン(HT オソリオ)